バンクマンフリード氏、自身の暗号資産帝国崩壊で引き続きバイナンスを非難

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 FTXの元CEO(最高経営責任者)であるサム・バンクマンフリード氏が、自身の暗号資産(仮想通貨)帝国の崩壊について詳細に記したサブスタック記事を公開し、再度、競合していた暗号資産取引所のバイナンスに責任があるとした。

 バンクマンフリード氏は12日、「FTXのプレモーテムの概要」と題するサブスタック記事を公開し、自身の暗号資産関連企業グループと、それらがどのように破綻したかを詳細に語った。特に同氏は、自身の事業の破綻にバイナンスが大きく関わっていたと主張し続けている。

 「22年11月に、バイナンスのCEOが引き起こした極端で急速な標的型の暴落によって、アラメダが債務超過に陥った」と同氏は述べ、アラメダの余波がその後FTXや他の会社に広がったと付け加えた。

 同氏は、バイナンスの趙長鵬CEOが、最終的にFTXの破産で終わった22年11月の運命の数日間へと至る「数カ月間に及ぶFTXに対する極めて効果的なRP活動」を行ったとも主張した。

 FTXの新経営陣が顧客資産の不正な取り扱いでバンクマンフリード氏を非難しているにもかかわらず、同氏はこのように主張している。FTXのアンドリュー・G・ディートデリヒ弁護士は11日、デラウェア州ウィルミントン連邦裁判所で、アラメダがホテルやパーティなどに多額の金銭を使っていたと語った。

 「(アラメダは)飛行機や家を買い、パーティーを開き、政治献金も行っていた。創業者らに対する個人融資も行っていた。マイアミのFTXアリーナ、F1チーム、リーグ・オブ・レジェンド、コーチェラ、その他多くの事業・イベント・人物に出資していた」

 FTXの新たなCEOであるジョン・レイ3世氏は、不適格で、経験不足で、無計画な経理を行ったとしてバンクマンフリード氏とFTXの他の幹部らを非難している。同氏は12月中旬、「著しく経験不足で世間知らずな極めて少数の集団に権力が集中した」ためにFTXは破綻したと語った。

 また、バンクマンフリード氏は、自身の暗号資産取引所とトレード会社のアラメダ・リサーチは21年には大きな利益を上げていたが、テラと3ACの破綻に始まり、ほぼ全ての主要トークンの価格が下落する一因となった一連の出来事を受け、22年からうまくいかなくなり始めたと主張した。

 「21年時点ではFTXインターナショナルとアラメダは共に合法的で独立した収益性の高い事業で、それぞれ数十億ドルを稼いでいた」と同氏は述べ、アラメダは22年に資産価値の「約80%」を失ったと付け加えた。

 報道された通り、バンクマンフリード氏は米国の検察が同氏を正式に起訴した後、22年12月にバハマで逮捕された。同氏は最終的に米国に送還され、ニューヨーク州裁判所に2億5000万ドルの保釈金を支払って解放された。

 FTXの新経営陣は最近、現金と流動資産で50億ドル超を回収し、それを債権者への返済に充てる可能性があることを明らかにした。バンクマンフリード氏はこのことに言及し、FTXインターナショナルは「何十億ドルもの資産」を有していると述べつつ、「FTX USには完全な支払能力があるし、ずっとそうだった」と主張した。

 注目すべきことに、この投稿はバンクマンフリード氏に対する起訴や、FTXとアラメダの元幹部、特にFTXの共同創業者であるゲイリー・ワン氏とアラメダ・リサーチの元CEOであるキャロライン・エリソン氏が罪を認めていることには言及していない。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/bankman-fried-continues-to-blame-binance-for-the-collapse-of-his-crypto-empire.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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