暗号資産ETF、新年の騰勢の中で最良のパフォーマンス示す

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 暗号資産(仮想通貨)相場が上昇する中、暗号資産ETF(上場投資信託)市場は23年好調な滑り出しを見せている。

 ブルームバーグは13日、暗号資産ファンドは6兆8000億ドルのETF市場を支配していると報じた。23年に入り、同メディアが追跡している2000銘柄のファンドのうち、上位14のパフォーマンスを見せているETFは、レバレッジ商品を除けばすべてデジタル資産に結びついたものであったという。

 暗号資産ファンドが上昇する中、暗号資産も23年は好調なスタートを切っている。世界最大の暗号資産であるビットコイン(BTC)は、数カ月間の低迷期を経て、過去24時間で1BTC=2万1000ドルを突破。イーサリアム(ETH)も1ETH=約1600ドルに達している。両通貨は過去24時間で約10%上昇している。

 22年は伸び悩んでいた暗号資産ETFだが、23年に入り注目を浴びている。22年、数々の優良プロジェクトが崩壊する中、業界は約2兆ドル相当の価値を失い、暗号資産ETFは最悪のパフォーマンスを記録していた。

 具体的には、アルゴ・ブロックチェーン、ビットファーム、インテルなど20社に投資する主要ビットコインマイニングファンド「WGMI(ヴァルキリー・ビットコイン・マイナーズ・ETF)」は、年初来で約70%上昇している。

 WGMIは22年2月にナスダックに上場したが、ビットコインには直接投資していなかった。そのポートフォリオの80%は、50%以上の収益あるいは利益をビットコインマイニングから得ている企業の株式を通じてエクスポージャーを提供している。残りの20%は、「純資産の大部分」をビットコインで保有する企業に投資している。

 さらに、ブルームバーグがまとめたデータによると、「DAM(ヴァンエック・デジタルアセット・マイニング・ETF)」は、約56%上昇している。DAMは主に、ライオット、HIVEブロックチェーン・テクノロジーズ、マラソン・デジタル・ホールディングスなどのビットコインマイニング企業で構成されている。

 「DAPP(ヴァンエック・デジタル・トランスフォーメーション・ETF)」、「BKCH(グローバル・X・ブロックチェーン・ETF)」、「BITQ(ビットワイズ・クリプト・インダストリー・イノベーターズ・ETF)」も2ケタで上昇し、23年最良のパフォーマンスを示す上位5位の銘柄として名を連ねた。ブルームバーグ・インテリジェンスのアタナシオス・プサロファギス氏は、次のようにコメントしている。

 「年明けに平均水準への回復がやや起きている。22年最悪のパフォーマンスとなったETFは、23年は最高のスタートを切っており、特に暗号資産関連のETFが顕著だ。22年にタックス・ロス・ハーベスティング(節税を目的とした売買)を行った投資家は、今すぐ戻ろうとしているかもしれない」

 暗号資産ETFは、所有に関する追加の費用をかけることなく暗号資産へのエクスポージャーを提供する。したがって、これらファンドは、主流としての採用を促進する可能性のある、暗号資産業界にとっての次の大きなステップであると考えられている。

 21年にローンチされた「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジー・ETF」は、米国で承認された最初のビットコインETFだった。しかし、同ファンドは現物ビットコインETFとは対照的に、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)で取引される先物契約を通じてビットコイン価格を追跡するものである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-etfs-are-top-fund-performers-as-new-year-rally-strengthens.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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