米カリフォルニア州車両管理局、記録管理にBC技術活用

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 米国カリフォルニア州のDMV(車両管理局)は、車の所有権の発行や、その譲渡の簡素化など、記録管理にBC(ブロックチェーン)技術を活用する計画だ。

 フォーチュン誌の最新の報道によると、DMVは、P2P(ピアツーピア)トランザクションを実行でき、スマートコントラクトを実装するプラットフォームとして機能するオープンソースのBCである、テゾス(XTZ)BCのプライベートフォークを採用した。

 この動きは、カリフォルニア州のDMVとテゾス、そしてBCソフトウェア企業オックスヘッド・アルファの提携の一環である。オックスヘッド・アルファは25日、BCを活用した自動車所有権ソリューションのPoC(概念実証)に成功したと発表していた。

 カリフォルニア州DMVのデジタル最高責任者を務めるアジャイ・グプタ氏は、BC上の所有権データベースを具体化する計画が今後3カ月で実現することに期待しているとコメント。それに続き、車のNFT(代替性トークン)所有権を保有するためのウォレットなど、消費者向けアプリケーションの構築も目指すとした。

 「DMVが後れを取っているという認識は間違いなく変わるはずだ」とグプタ氏は述べた。

 分散的かつ安全なデータ記録を維持するBCの用途は数多くあるが、車の所有権もその1つとして考えられる。クリーブランド発のスタートアップが20年に500万ドルを調達し、車の所有権をデジタル化した。また、カリフォルニア州は同年、可能なBCの実証実験を特定する報告書を発表。その中には、DMVも選択肢の1つとして含まれていた。

 グプタ氏によると、同プロジェクトには20年に着手していたが、パンデミック(感染症の世界的流行)のために作業を停止していたという。しかし、車の所有権の発行・譲渡にデジタル台帳を活用するという計画は、DMVの作業を近代化するための機会であると同氏は主張した。

 オックスヘッド・アルファのアンドリュー・スミス社長も、BC技術を活用することで、取引詐欺や車の移動の追跡といった問題に対処することができると述べている。

 BCとは、ビジネスネットワークにおける取引記録や資産追跡のプロセスを簡素化する、共有された変更不可能な台帳である。BCが持つ最大の利点は、データ記録の忠実性と安全性を保証できるということだ。

 報じられている通り、フレンチ・ヒル米下院議員は、「米国がフィンテックとBCの革新の場となる」ために、デジタル資産に関する先進的な規制枠組みを推進する計画であると述べた。

 WEF(世界経済フォーラム)は1月の報告書の中で、BC技術は現代経済の「不可欠な」要素であり続けるとの見解を示した。同組織は、暗号化技術とBC技術が広く応用されていることを強調し、金融サービス部門におけるその活用はすでに顕著であると指摘している。

 「実際、金融サービス(および世界経済の他の部分)の中心でのデジタル資産とBCの持続力を検証する際、大手銀行と成熟した金融サービス企業が何を言うかでなく、何をするかを見なければならない」

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/california-dmv-use-blockchain-technology-for-record-keeping.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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