FBI、26万ドル相当のNFTと暗号資産を押収―ツイッターへの投稿きっかけ

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 FBI(米連邦捜査局)は、匿名からの情報を得て、26万ドル以上相当のNFT(非代替性トークン)と暗号資産(仮想通貨)を押収した。

 FBIが4日に公開した没収文書によると、メイン州ブランズウィックに住むチェイス・セネカル氏から86.5678イーサリアム(ETH)(11万6433ドル)とBAYC(ボアード・エイプ・ヨット・クラブ)♯9658(9万5495ドル)およびDoodle♯3114(9361ドル)のNFT2個を含む複数の資産を押収した。また、4万1000ドル相当のオーデマ・ピゲ・ロイヤル・オークの時計も押収したということだ。

 自身を暗号資産警察と称するZachXBTが、チェイス・セネカル氏(オンライン上ではHZとしても知られる)を徹底的に調査したことで、今回の押収が実現した。ZachXBTは9月1日のツイートで、「何カ月にもわたり彼らのグループを追跡していたので、NFT・暗号資産フィッシング攻撃の主犯格の1人(チェイス・セネカル氏)が特定されたことを知ってうれしく思っている」とコメントしていた。

 ZachXBTは、数々のNFTハッキングに関連する取引を追跡し、時計の支払いに使用されたアカウントがハッキングに関連していることを発見。FBIはその調査結果に注目し、数週間後の22年10月24日に品物を押収した。

 調査の概要によると、Cam(SIMスワッパー)が22年6月にツイッターパネルへのアクセスをセネカル氏に売却。同氏はそれを使ってツイッターアカウントにアクセスし、NFT保有者に詐欺を働いた。その後、盗んだ資金を使って捕まるきっかけとなった時計を購入。同氏が時計を支払ったアドレスは、多くのディスコードサーバー攻撃と関連している。

 FBIの文書では、これら資産のすべてが10月24日に押収されたという事実以外、この事件に関する情報は公開されていない。セネカル氏に対する裁判の実態についても不明だ。

 注目すべきは、FBIが今回のハッキング事件の調査において、ZachXBTを公式に認めていないということだが、ZachXBTは自身の調査が資産押収につながったとツイートしている。

 「私のスレッドの結果として、FBIが暗号資産とBAYC9658、オーデマ・ピゲの時計、Doodle3114をHZとして知られるフィッシング詐欺者チェイス・セネカル氏から押収したということをここで伝えることができ、非常にうれしく思っている」

 ZachXBTは以前、セネカル氏が600以上のディスコードサーバーと12以上のツイッターアカウントに不正アクセスした数百万ドル規模の暗号資産詐欺に関与していたと指摘していた。セネカル氏のハッキングによって被害を受けたアカウントの中には、NFTプロジェクト「JRNY Club」やアニメーターのDeekay Kwon氏のものがあったという。

 報じられている通り、FBIは香港に登録されている暗号資産取引所ビッツラートのロシア人創設者、アナトリ・レクコディモフ氏の逮捕にも関与している。同氏は、7億ドルの不正資金を処理したとして起訴されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/fbi-seizes-260000-in-nfts-and-cryptocurrencies-after-tip-off-by-twitter-user.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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