アブハジアでの停電は暗号資産マイナーが原因か

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 アブハジアでの大規模な停電は違法な暗号資産(仮想通貨)マイナーが原因とされており、同地域における新たな逆境となっている。

 コーカサス地域の事実上の国家であるアブハジアでは近年、ビットコイン(BTC)及びアルトコインのマイニングが絶えずニュースになっている。アブハジアは、ロシアと国境を接するジョージアの北西部に位置し、その気候とエネルギーコストの安さでトークンのマイニングに理想的な場所になっている。

 しかし、長年の電力不足や停電で、マイナーが批判を受けている。20年には、何日間も続けて停電になった原因だとして、怒った村人が暗号資産マイナーを村から強制的に追い出した。

 コインを「無料で」マイニングするため、マイナーが機器を直接送電網に繋げている、と多くの人々が主張している。

 政府とマイニングとの関係は複雑化している。マイナー産業はこれまで、新たな経済成長の原動力として歓迎されてきた。

 政府は21年に、マイニング企業を迎え入れる「テクノパーク」の設置計画を発表した。同様の区域はベラルーシやカザフスタンでも設置されており、比較的高い成果を上げている。

 しかし、電力問題がこうした動きの妨げとなっている。政府は一連の「一時的な」マイニング禁止措置の導入で停電に対応し、今や政治色の強いこの問題について、たびたび方針転換している。

 しかしEcho Kavkazaは、この冬がアブハジアに新たな試練をもたらしていると報じた。この地域は現在、「輪番停電」が毎日行われていると同紙は記した。1時間から3時間といった短い停電も伝えられているが、場合によっては停電は5時間続くこともあるという。

●アブハジア:「輪番停電」の原因は暗号資産マイニング

 アブハジア政府の重要な同盟国であるロシアは、国境を越えて電力を提供することで支援を試みている。

 しかし、アブハジアの電力会社Chernomorenergoは、それでも不安定な送電網を救うには不十分だと語っている。

 同社は、「ロシア連邦から電気を運ぶラインの負荷が許容量を超えている」と語った。

 同社は次のように述べた。

 「負荷の急増は、暗号資産マイニング機器の違法な接続によるものだ。ロシアの(電力会社)は、負荷が減らない場合、電気が自動的に停止されると警告している」

 同社は顧客に対し、「節電し、送電網に違法に接続されている全ての暗号資産マイニング機器を止める」よう促している。

 アレクサンドル・アンクハブ首相もこの呼びかけを繰り返し、次のように述べた。

 「アブハジアの全国民は、暗号資産マイニング・ファームの所有者のために苦しんでいる」

 バドラ・ガンバ副首相は週末、「エネルギー供給及び違法な暗号資産マイニング対策」会議の議長を務めた。

 同政府は、2月に「暗号資産マイニング機器約130台」を押収したと語った。暗号資産マイニング関連の問題が始まって以来、「5500台超の機器」を押収したという。

 しかし、同メディアは次のように指摘した。

 「これが大海の一滴に過ぎないことは、誰もが分かっている」

 Echo Kavkazaは、多くのマイナーは違法な接続を利用しており、「多くの場合」「無料で」マイニングしていると主張した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-miners-blamed-for-abkhazia-power-outages.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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