暗号資産企業がトルコ・シリア地震の支援に殺到―ブロックチェーンは国境を超えるか

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 6日、トルコとシリアでマグニチュード7.8の地震が発生し、衝撃が走った。この事件は「過去10年で最悪」と言われている。

 東アナトリア断層が100キロにわたって動き、震源地はヌルダギの26キロ東部。横ずれ断層でマグニチュード6を超える地震は、1970年以降で3回目となる。

 これまでのところ、当局が確認した死者数は3700人。生存者は凍りつく寒さを耐え忍んでおり、この数字はさらに増える可能性があるとみられている。

●暗号資産コミュニティの反応は?

 ツイッターユーザーは被害者を支援しようと集結している。暗号資産(仮想通貨)ツイッターユーザーも例外ではなく、インフルエンサーが支援と祈りを送ろうと殺到している。

 あるトルコ人暗号資産トレーダーは、暗号資産での寄付の募集を開始した。現地のNGO(非政府組織)の友人に直接送金されるということだ。

 Giving Blockによると、暗号資産による平均寄付額は1万1000ドルであるという。これは、従来の寄付活動をはるかに上回る。

 世界最大の暗号資産取引所バイナンスのCEO(最高経営責任者)であるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は、同社のプラットフォームを通じてすぐさま反応を示した。

 CZ氏は地震に対する悲しみの意を簡潔に表明した後、驚きの発表を行った。現在は解決策に取り組んでいるという。

 事態は急速に進行しており、詳細はあまり明らかになっていない。しかし、発表によると、バイナンスには現在、災害援助の提供に取り組むチームがあるようだ。

 CZ氏は、物事を迅速に進め、必要な場所に支援を送れるよう、7日に4つの会合を開いたと述べている。

●CZとバイナンス、人道支援のために何しているのか?

 バイナンスが国際的な事件に関与するのは今回が初めてではない。

 同社は、慈善事業部門であるバイナンス・チャリティーを通じて、多くの場面で活躍してきた。

 最も注目を浴びたのは、ロシアのウクライナ侵攻を受けて取った動きである。

 具体的には、1200万人の避難民や難民に対して支援を行った。

 バイナンスは、国際的な人道支援活動を支援するため、1000万ドルを提供。紛争地域の現地NGOの資金提供パートナーとして活動した。

 その後も、より革新的な「解決策」が見いだされた。これを知れば、CZ氏がトルコの地震に対してどのような支援を行うかが見えてくるかもしれない。

 「バイナンス難民カード」は22年4月に発表された。このカードは、社会的弱者がバイナンスや同社の慈善活動にアクセスすることを可能にするパスとして機能する。

 これにより、CBI(現金給付支援)の提供も可能となる。CBIは、人々が生活再建を開始するための「時間稼ぎ」を行うことで、短期的な経済的救済措置を提供することを目的としている。

 1万5000人以上にバイナンスカードが支給され、バイナンスの「Crypto-To-Cash(暗号資産から現金へ)」プログラムにアクセスできるようになった。

 これは事実上、3カ月にわたり毎月75バイナンスUSD(BUSD)を提供することを意味する。

 この取り組みは、トルコに対するバイナンスの災害救済支援の根幹となる可能性が高い。

 バイナンスは18年以降、「社会をよくするためのブロックチェーン」に幅広く取り組んできた。
 
 例えば、CAREと協力してスーダン難民への支援を行っている。また、アフガニスタンでは、技術職に就くために再教育を受けようとする女性を支援している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-companies-rush-help-turkey-syria-earthquake-victims-blockchain-beyond-borders.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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