ブラジルの1億9300万ドル規模の「暗号資産ピラミッド」企業が破産

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 約1億9300万ドル規模の暗号資産(仮想通貨)ピラミッドスキーム(ネズミ講)を運営するブラジル企業Indealが、破産を宣告した。 

 同社に対しては、19年5月に警察が大規模な調査を行っていた。警察は同社の活動を「オペレーション・エジプト」と名付け、ブラジル税務局と協力し、複数のIndeal関係者を逮捕した。警察は25件の住所を捜索し、宝石や高級車などの物品を押収した。

 警察は当時、2万3000人から5万5000人の投資家が同社のスキームに資金を投じていたと指摘。投資家らは、最初の投資からわずか4週間以内に15%の配当を得られるとの説明を受けたと主張している。

 しかし、Indealが中央銀行とCVM(ブラジル証券委員会)から必要な許可を得ずに事業を行っていたと当局は指摘している。

●疑惑の暗号資産ピラミッド運営会社、なぜ破産を宣告したのか?

 Indealは、家宅捜査を受けた後、なんとか事業を継続させようとしていた。しかし、連邦裁判所が捜査で押収されたビットコイン(BTC)の多くを売却することを許可したことで、さらなる打撃を受けた。裁判所は、3537.21BTCを売却し、その資金を被害者の弁済に充てる権利を獲得した。

 22年末、米司法省がブラジル政府の要請に応じ、米国に登録されたウォレットから2570万ドル相当の暗号資産を押収している。

 そしてこれが、Indealにとっての最後の一撃となったようだ。ブラジルメディアCriptofacilは、リオグランデ・ド・スル州にあるノボ・ハンブルゴ地区地方商事裁判所が正式に同社の破産を宣告したと報じた。

 これにより、同社に対して新たな金銭的請求を行えなくなった。しかし、破産手続きが完了した今、裁判所はIndealの資産(不動産や車両、金融資産を含む)を管理する権限を得たのだ。

 Indealは、破産宣告前に起こされた訴訟とも戦わなくてはならない。

 警察は22年、「Mindexcoin」というトークンに関連する別の暗号資産ピラミッドスキームを閉鎖した。このスキームに投じられた投資資金は、7億6900万ドル相当に上る可能性があるという。

 警察は、「ビットコイン・シャイフ」というニックネームを持つ人物が、同スキームの首謀者であったと考えている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/brazil-193m-crypto-pyramid-firm-declared-bankrupt.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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