暗号資産業界、22年ロビー活動に過去最高の2100万ドルを支出―コインベースがトップ

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 暗号資産(仮想通貨)企業は22年、ワシントンでのロビー活動に過去最高となる2155万ドルを費やし、大手暗号資産取引所コインベースが最大の支出額を占めていた。

 50社以上の業界企業による開示をまとめたオープンシークレットの分析によると、22年における暗号資産業界のロビー活動への支出額は、前年の829万ドルの2倍以上となった。

 この報告書によると、支出額が最も多かったのはコインベースで、同社は22年ロビー活動に約340万ドルを費やした。ロビー活動への支出について、ブロックチェーン協会、クリプト・ドットコム、バイナンス・ホールディングス、リップルが次に多く、それぞれ約190万ドル、120万ドル、110万ドル、100万ドルとなった。

 なお、選挙献金、選挙資金、政治献金は、寄付者が政治家と関係を構築するためのものであっても、ロビー活動費としては扱われない。

 過去最高のロビー活動費を記録した22年、業界ではテラのアルゴリズム型ステーブルコインの崩壊に始まり、暗号資産取引所FTXの破たんおよび暗号資産融資企業ジェネシスの失墜に終わった一連の有名企業による失敗が続いていた。

 一方、暗号資産業界のロビー活動費は増加しているが、個々の企業や業界団体がロビー活動に費やした額は、大手テクノロジーおよびEコマース企業によるロビー活動費を大きく下回っている。

 例えば、米国政治における資金を追跡する研究グループであるオープンシークレットの分析によると、アマゾンとその子会社は22年、ロビー活動に2138万ドルを費やしている。アルファベットも同年、1300万ドル以上を支出した。

●サム・バンクマンフリード氏、22年政治家へ多額の寄付

 失墜したFTX創始者のサム・バンクマンフリード(SBF)氏は22年、政治活動委員会と選挙活動に4000万ドル近くを費やし、その大部分は民主党とその候補者にあてていた。同氏はジョー・バイデン大統領の20年の大統領選挙活動を成功に導いた最大の単独寄付者の1人であった。

 イーロン・マスク氏は22年12月、SBF氏が民主党に10億ドルもの寄付を行っていた可能性があると指摘。この憶測が広がる前、SBF氏は自身が行った政治献金の一部が開示されていなかったと明らかにしていた。

 非公開の寄付は、寄付者が匿名で政治家に寄付することを認める最高裁の2010年のシチズンズ・ユナイテッド判決により、法律上可能とされている。

 しかし最近、FTXの新経営陣が、サム・バンクマンフリード氏とFTX幹部らが行った寄付の受取人である政治家やその他人物に対し、2月末までに資金を返却するよう要請した。

 寄付の受取人は、慈善団体を含む第三者への支払いにあてていたとしても、FTX幹部らから受け取った金額を返却するよう指示を受けているという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-industry-spent-record-21m-on-lobbying-last-year-coinbase-leads-the-list.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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