ゲンスラーSEC委員長、暗号資産取引所が「適格カストディアン」基準を満たす可能性に疑問示す

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 暗号資産(仮想通貨)取引所は、適格なカストディアン(管理・保管業者)に求められる要件を満たしていない可能性が高いと、米SEC(証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー委員長が主張した。

 ゲンスラー委員長は、取引所が法的な意味でカストディアンと見なされないという事実は、この種の企業の運営方法についての情報が増えるにつれてより明確になっていると述べた。また、取引所あるいは暗号資産取引プラットフォームが自らをカストディアンと称することがあっても、この事実は変わらないと強調している。

 「暗号資産取引と貸出プラットフォームの一般的な運営方法に基づき、投資顧問会社は現在、適格カストディアンとしてそれらを信頼することはできない」とゲンスラー委員長は述べ、次のように続けた。

 「明確にしておくと、暗号資産取引プラットフォームが適格カストディアンとして主張したからといって、そうだとは限らない。こうしたプラットフォームが破産した場合、これまで何度も見てきたように、投資家の資産は破産した会社の所有物となり、投資家が破産裁判所の列に並ぶことが多い」

 この発言は、2日に開催されたSECの「投資家諮問委員会」での講演でゲンスラー氏が行ったものだ。

 ゲンスラー氏の暗号資産取引所に関する発言は、2月にSECが発表した提案に一致するものである。この提案では、カストディアン企業資産に対し、分別管理に関する要件を満たすことと、認定会計士による年次監査に合格することを求めている。

 今回の発言は、ゲンスラー委員長がSEC委員長時代に取ってきた暗号資産業界に対する厳しい姿勢とも一致している。

 ゲンスラー委員長は22年12月、企業はさらされる恐れのある暗号資産関連のリスクを開示し、直接的および間接的なエクスポージャーの両方が説明されなければならないとの考えを示していた。

 FTX崩壊を受けて作成された新たなガイドラインでは、暗号資産に関するリスクが「直接的または間接的に事業、財務状況、顧客、取引先にどのように影響を与えた、または与える可能性があるか」について企業が説明するべきであるとしている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sec-chair-gensler-casts-doubt-crypto-exchanges-ability-meet-qualified-custodian-standards-heres-why.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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