ベルギー中銀総裁、暗号資産の冬は「良いニュース」だったと

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 ベルギー中央銀行総裁は、中銀が22年の暗号資産(仮想通貨)価格の低迷を歓迎していたと語った。また、暗号資産の冬の到来は「私たちにとって良いニュースだった」と述べている。

 ビジネスAMによると、ピエール・ウンシュ総裁は、22年の暗号資産の「急落」について、「それ自体は私たちにとって良いニュースであった」と述べた。

 同メディアによると、この場合の「私たち」とは、「従来型金融システムの安定規制当局」を指しているという。

 ウンシュ総裁は、中銀が「金融安定性に影響を与える可能性があるため、暗号資産投資の重要性の高まりについて懸念していた」ことを明らかにした。

 しかし、同総裁は次のように述べている。

 「暴落は最終的に金融安定性に影響を与えることなく起こった。したがって、問題は自然に解決したのだ」

 ベルギー中銀は22年会計年度の評価報告書において、「暗号資産市場」から「株式市場」への「連鎖」が「ほとんどなかった」ことを称えている。

 同行は次のように記した。

 「規制を受けた金融機関と暗号資産業界の間にはほとんど相互関係がないため、(暗号資産市場の)混乱が伝統的金融システムに与える影響は低いままであった」

 同メディアは、22年の「混乱」が「暗号資産の上昇を少なくとも一時的に止めた」と説明している。これは、「金融機関が望んでいないことだった」という。

 ウンシュ総裁は、暗号資産が「過去の金融バブルと強い類似性」を持っていると指摘。また、暗号資産の「評価」は「非常に投機的」であるとの考えを示した。

 同メディアは、報告書は暗号資産取引所FTXの「不正行為」に「間接的に言及」するものであると指摘している。

●ベルギー中銀、なぜ暗号資産暴落を歓迎したのか?

 ビジネスAMは、ベルギー中銀が「暗号資産に関しては中立的な立場を取っていない」と指摘。その理由については、「中銀が独自のデジタル通貨、すなわちCBDC(中央銀行デジタル通貨)に取り組んでいる」ためだと説明している。

 ビットコイン(BTC)は、22年3月頃の1BTC=4万8000ドル前後の高値から、同年11月に1万6000万ドル割れまで下落した。

 ベルギー政府は同年、すべての取引所とウォレットプロバイダーに対し、金融機関FSMA(金融サービス市場局)への登録を義務付けるルールを導入している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/belgian-central-bank-governor-says-crypto-winter-was-good-news-heres-why.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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