BTCマイナーが市場の不透明性に直面、今後の難易度上昇に備える
新たなコインのマイニングに必要な計算力が過去最高水準に達する中、ビットコイン(BTC)マイナーは10日の難易度調整に備えている。
暗号資産マイニングのデータを提供するコインワルツの見積もりによると、10日に行われる予定の次の難易度調整では、難易度が43.05Tから44.46Tに引き上げられる見込みだ。
この上昇により、新たなビットコインをマイニングする難易度は過去最高値を更新する予定だ。マイニング難易度は22年後半から上昇し続けているため、すでに記録的水準に達している。
●ハッシュレート、上昇が続く
一般的に、ビットコイン・マイニングの難易度上昇は、同ネットワークのハッシュレート(全世界でビットコインのマイニングに充てられている計算力の量)の上昇を後追いする。ハッシュレートが上昇すると、各ブロックがマイニングされる平均時間10分間を同ブロックチェーンが維持するため、難易度も上昇する。
ビットコイン・ネットワークのハッシュレートは21年6月から上昇し続けている。23年1月下旬には初めて300EH/sを上回り、2月下旬には400EH/s近くの過去最高値に達した。
コインワルツのデータによると、ハッシュレートは3月2日に再び過去最高値に迫り、385EH/sとなった。
ハッシュレートの上昇は、ネットワークの普及の表れとみなされ、ビットコイン・ネットワークのセキュリティや様々な攻撃に対する耐性を増加させる。そのため、ビットコインは市場で最も安全な暗号資産だと考えられている。
●苦しむマイナー
難易度増加の直接の帰結として、マイナーの利益は必然的にさらに縮小することになる。1年以上弱気市場が続いた後では、多くの大手マイニング企業にとって困難な状況になり得ることは驚きではない。
ビットコイン・マイニングの大手上場企業であるライオット・ブロックチェーンは3月に収益報告を行い、22年のマイニング事業で5億ドル超の損失を出したことが明らかになった。これは、22年のほうが遥かに多くのビットコインを生産したにもかかわらず、21年に報告された1540万ドルの損失より大幅に大きい。
ライオットや他の大手マイニング企業が、23年のビットコイン・マイニング難易度上昇継続やエネルギーコスト増加にどう対処するかはまだ不明だ。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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