日銀総裁、CBDCとステーブルコインは共存できると示唆
日本銀行は、規制を受けたステーブルコインと発行が検討されているCBDC(中央銀行デジタル通貨)は共存できると述べ、日本のデジタル円導入についてこれまでで最も明確なシグナルを示した。
日銀の黒田東彦総裁は28日のフィンテック・フォーラムでこの件について言及。日本のメディアであるコインポストが報じている。
黒田総裁は、一部のステーブルコインは日本経済でデジタル円と共存することができると示唆。ステーブルコインが持つ「従来の決済機能」を果たす能力に言及した。また、決済分野におけるステーブルコイン利用の可能性についても論じている。
三菱UFJ信託銀行は28日、銀行発行の法定通貨とペッグする通貨のためのステーブルコイン相互運用プラットフォームの開発に着手したことを明らかにした。三菱UFJは国内最大の金融グループである。
日本政府は、金融機関に円連動のトークンを発行する許可を与えており、複数の銀行が年内にこの分野に参入することに意欲を示している。
黒田総裁はまた、「技術進歩」によって日本の企業が「ステーブルコインとCBDCをクロスボーダー取引に活用する」こともできると話した。
そうすることで、ある面では「従来の銀行システムの簡素化」につながる可能性があるとの見解を示している。
●日本、デジタル円を導入するのか?
日銀は2年以上前からデジタル円の実験に集中的に取り組んでいる。専門家によれば、日銀と韓国中銀は中国に追いつこうとしているという。中国では、デジタル人民元の全国展開が間近に迫っている。
しかし、ごく最近まで、日銀はデジタル円の導入について比較的無関心だった。日銀によると、試験運用は純粋に実験的なものであり、発行に関する最終的な決定は政府と国会議員に委ねられるということだった。
しかし、黒田総裁は今回のフォーラムで、日本は「将来的に」CBDCを「実現しなければならない」と発言。同総裁は次のように続けた。
「私は(デジタル円が)発行されると思う」
黒田総裁はまた、デジタル円の実証実験が4月上旬に新たな段階に入ると説明した。
日銀は、次の試験段階では「中央システム、仲介ネットワーク、仲介システム、エンドポイントデバイス」を統合するエコシステムを構築することを目指すと述べている。
複数の民間企業も実験に参加する予定だ。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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