中国のデジタル人民元、輸入税と商業税分野で大きな進展

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 中国ではCBDC(中央銀行デジタル通貨)の導入が急速に進んでおり、デジタル人民元は輸入税や国際間商取引の世界で新たな領域を切り開いている。

 証券時報の報道によると、中国の広東省はデジタル人民元での輸入税還付を開始した。

 報道によると、Huizhou Tianbao Chuangnengという電力・電気部品企業が行った取引について、同省の税務機関が輸入税請求の「計算を誤っていた」という。
 
 そのため、同社は1035ドルの払い戻しを受けることとなった。同社は、法人向けウォレットへのデジタル人民元決済という形で、この払い戻しを受け取った。

 同メディアによると、広州市、肇慶市、およびその他デジタル人民元試験地域が、「国内の付加価値税、法人所得税、その他税金のデジタル人民元支払いと税金還付サービスを開始した」ということだ。

 また、こうした動きにより、地方の財務部門は、より迅速かつ効率的にデジタル人民元での税還付を「受け取り、処理」することができるようになったという。

●中国の「国境を越えた商業税」での躍進

 一方、珠海市では、関氏という男性が、マカオからの輸入品に対して中国国民として初めてデジタル人民元で小包税を支払った。中国では、小包税とは関税、輸入付加価値税、消費税から成る輸入品への複合税である。

 この男性はマカオで休暇を過ごしていた際に買い物をしたという。マカオは正式には中国領だが、香港と同様に独自の法的機関と経済圏を有している。

 CCTVの報道によると、関氏は購入した商品に対して約52ドルの手数料を支払わなければならなかった。同氏はデジタル人民元での支払いを選択し、全国で初めてそれを実行した人物となった。

 関氏はメディアの取材に対し、「便利」であり、税金の支払いのために列に並ぶ時間をなくすことができたと語った。中国人民銀行(中央銀行)のデジタル人民元アプリを使用し、「QRコードをスキャンするだけでよかった」と同氏は話している。

 当局者は、CBDCの支払いシステムは「取引のスピードを向上させ、旅客の通関手続きを簡略化することができる」と説明している。
 
 「海外における」デジタル人民元のユース―ケースは増加しており、現在マカオと香港で行われている大規模な実装実験で試行されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/chinas-digital-yuan-makes-import-tax-commerce-breakthroughs-are-cbdcs-going-global.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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