香港の財務長官、不安定な市場でもWeb3導入を推進

hongkong_97235480_s.jpg

 市場の不安定さと各国での規制が強化されつつある中、香港ではWeb3および暗号資産(仮想通貨)の採用を推進し続けていることが、同市のポール・チャン財務長官によって確認された。

 9日に財務長官の公式ウェブサイトに投稿されたブログで、チャン氏は「デジタル経済と第3世代のインターネット」と呼ばれるWeb3について、香港で質の高い開発を促進するための3つの主要重点分野の1つであると認識していると述べた。

 最近市場が不安定であるにもかかわらず、チャン氏はWeb3の未来について楽観的であると主張。今こそWeb3開発を促進する「絶好の機会」であるとし、2000年代初頭のインターネットの隆盛と比較した。

 ブログでは、香港でのWeb3エコシステム開発を加速させるため、「サイバーポート」として知られる政府運営の企業支援事業に5000万香港ドル(640万ドル)の予算を割り当てるという政府のコミットメントを改めて強調。

 暗号資産業界が持続可能で責任のある方法で発展できるよう、香港は「適切な規制」と「発展の促進」に重点をおいた戦略を採用する計画だ。この2つの戦略は、システミック・リスクの回避と、マネーロンダリング対策の強化、投資家教育の提供を目的とするものだと、チャン氏は説明している。

●香港でWeb3カンファレンスが多数開催

 チャン氏によると、先週だけで香港ではWeb3とフィンテックに関連したセミナーが少なくとも4件開催され、各イベントには推定1万社が参加したという。

 その中でも、業界関係者が主催したWeb3をテーマとしたカンファレンスは、香港のWeb3に対するビジョンと開発戦略を反映したものであるとチャン氏は述べている。このイベントには、主要Web3企業の創設者やシニアマネージャーが参加し、Web3インフラ、取引プラットフォーム、デジタル資産、ウォレットと決済ツール、ネットワークセキュリティ、イノベーションに焦点を当てた議論が行われた。

 チャン氏は続けて、香港政府が今週「2023デジタル経済サミット」を開催する予定であると述べた。国家・世界レベルでのWeb3導入に重点を置いた2日間のイベントであるという。

●香港、暗号資産ハブになることに真剣に取り組む

 このブログは、香港政府が中国のSAR(特別行政区)を世界的な暗号資産ハブにするために真剣に取り組んでいることを示すものである。

 香港の暗号資産企業誘致計画は、米国で行われている暗号資産取り締まりにより一層勢いを増している。香港は現在、暗号資産企業にとって最も魅力的な場所になろうとドバイやシンガポールなどと競い合っている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hong-kong-financial-chief-pushes-for-web3-adoption-despite-market-volatility-next-crypto-hub.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ