ベネズエラの暗号資産取引所コインコインX、「一時的に」業務を停止
ベネズエラの暗号資産取引所コインコインXが、ユーザーから同取引所で引き出しができなくなったとの報告がある中で、業務を「一時的に停止」したと発表した。
この動きにより、「数千人」の顧客が資金にアクセスできなくなったという。
同社はツイッターで、顧客資金は「安全」に「保護」されていると説明。「一時停止」の原因を「ベネズエラの現在の規制状況」にあると述べた。
同社は、規制の承認を待つ間「一時的」に「業務」を停止するとし、次のように続けた。
「顧客の資金は安全に保護されており、通常通り業務を行えるようにするために必要な規制承認が得られ次第、利用できるようになります。このような状況によって引き起こされる懸念、不安を理解しています。もうしばらくお待ち頂けるようお願いします」
コインコインXは、「取引所、インフラ、開発、セキュリティ、労働力を維持するための高いコスト」を業務停止の原因に挙げている。
しかし、同社がビットコイン(BTC)マイニングの取り締まりの影響を受けていると指摘するものもいる。
同社は次のように書いている。
「顧客資金を危険にさらし、取引先からの負債を蓄積することなく、当社が通常提供しているサービスを提供し続けることは不可能だ」
コインコインXの製品の多くは、同社による大規模なマイニング事業によって支えられていた。
メディアCriptonoticiasは、政府運営のPetroAppでも「ほぼ1カ月間プラットフォーム上で問題が発生している」と報じた。
同プラットフォームのユーザーは、資金が「引き出せないまま凍結されている」と主張しているという。
●ベネズエラの暗号資産取り締まり、暗号資産取引所が新たな犠牲者か?
ベネズエラでは、広範囲に及ぶ暗号資産取り締まりが行われているようだ。
取り締まりは、政府の汚職疑惑に関する調査の一環である。
国の暗号資産規制機関であるSUNACRIPは、国費の不正流用に関する大規模な調査の対象となっている。
同機関の元責任者であるホセリート・ラミレス氏は解雇され、投獄された。
複数のSUNACRIP幹部も逮捕されている。
鋭いツイッターユーザーらは、ベネズエラの国営石油裏付け暗号資産であるペトロ(PTR)のロゴがSUNACRIP本部から取り外されていることに気づいた。
SUNACRIPの看板も取り外されており、政府が同機関の解散に動く可能性を示唆している。
暗号資産マイニングに対する取り締まりにより、国中のマイナーたちが警察に機器を明け渡す様子も見られた。
ベネズエラは過去に、暗号資産を利用したビジネスの促進を目指しており、国営企業は国際貿易における決済ツールとして暗号資産を積極的に利用してきた。
米国政府との厳しい政治的対立により、米国は国際経済制裁による貿易の凍結を試みている。
ベネズエラ政府は、SUNACRIP当局者が国営企業から最大30億ドル相当の暗号資産を盗んだ可能性があるとみている。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ