3ACのNFTコレクション、債権者への返済のためサザビーズのオークションで販売へ

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 サザビーズは、今や破たんした暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンドの3AC(スリーアローズキャピタル)から押収したNFT(非代替性トークン)のオークションを開催する準備を進めている。

 サザビーズは19日のプレスリリースで、3ACが負う30億ドルの債務の一部を回収するため、3ACとNFTファンドのスターリー・ナイト・キャピタルが保有するアート作品から成るコレクション「Grail」をオークションにかけると発表。

 サザビーズは、Grailの内容を「これまでに集められた最も重要なデジタルアート作品の一部」であるとし、「比類なきコレクション」であると説明している。

 このコレクションには、Web3における最も注目すべきアーティストや貴重なプロジェクトが含まれている。

 具体的には、ユーザーはSnowfroの「Chromie Squiggle #1780」、アーティストDmitri Cherniakの「The Golden Goose」、Tyler HobbsのFidenza♯725、Larva LabsのZombie CryptoPunk♯6649、Autoglyphsを手にするチャンスを得ることになる。

 サザビーズのデジタルアート・NFT責任者のマイケル・ブーハンナ氏は、「この幅広いコレクションは、21年のブロックチェーン上のジェネレーティブアートの台頭における重要な瞬間であり、市場にある高品質で希少な作品を取得するという3ACの理念によって導かれた」とコメントしている。

 報じられている通り、3ACの清算を監督するアドバイザリー会社テネオは23年初め、回収作業の一環として同社のNFTを売却する計画であると発表。

 「共同清算人は、3ACが保有・管理し、同社が授益的に所有する特定のNFTの販売を開始するための措置を講じる意向だ」と同社はメモで述べていた。

 清算人が保有する3ACのNFTを追跡するドゥーンアナリティクスがまとめたデータによると、このコレクションの価値は2100万ドル相当だという。一方、3ACが保有するNFTは240万ドル相当であるとみられている。

●3ACのスー・チュー氏とカイル・デイビス氏の新会社、勢いに乗り切れず

 破たんした暗号資産ヘッジファンド3ACの創業者であるスー・チュー氏とカイル・デイビス氏は、暗号資産関連の破産債権を取引するための新たなプラットフォームを立ち上げた。

 しかし、「オープン・エクスチェンジ」と呼ばれるこの新会社は、破産債権市場が盛んであるにもかかわらず、勢いに乗ることができていない。

 オープン・エクスチェンジはすでに削除されたツイートで、最初の24時間の総取引量がわずか13.64ドルであったことを認めている。

 同社のCEO(最高経営責任者)のレスリー・ラム氏は、この数字は内部のマーケットメーカーに頼ることなく時間をかけて流動性を高めようと努力した結果だと説明している。ラム氏によると、この決定はFTX破たんの直接的な結果として下されたものだという。

 さらに、オープン・エクスチェンジは初日の取引終了前、ツイッターアカウントが原因不明で停止されるという困難にも見舞われていた。

 22年7月、3ACは破産を申請し、「暗号資産市場の急激な変動に伴い事業が破たん」したと発表。

 3ACは特に、22年5月のステーブルコインテラUSD(UST)の崩壊を受け、大きな損失を被ったと報告していた。

 3ACの清算人は22年8月、シンガポールの裁判所から重要な記録にアクセスする許可を得て、同社の資産に関する情報を入手した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/three-arrows-capitals-nft-collection-set-for-sothebys-auction-attempt-repay-creditors.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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