中国のWeChat、アプリ内でのCBDC決済を拡大
中国のテクノロジー大手であるテンセントが、同社のメッセージアプリ「WeChat(微信)」エコシステムにおいて、アプレットやビデオチャンネルでデジタル人民元の支払いを行えるようにすると発表した。
この動きにより、WeChatユーザーはアプリ内のアプレットで中国版CBDC(中央銀行デジタル通貨)を使って支払えるようになる。
また、WeChatエコシステムから離れることなく、JD.comなどの電子商取引プラットフォームでの買い物にCBDCを使うことも可能となる。
WeChatのアプレット(または「ミニプログラム」)とは、WeChatのエコシステムと統合するアプリ(多くの場合サードパーティによって作成される)のことを指す。
つまり、WeChatユーザーは、既存のウィーチャットアプリを閉じたり、ソフトウェアをスマートフォンにダウンロードしたりすることなく、この機能にアクセスできるということだ。
ユーザーはWeChatのインターフェースで、名前やQRコードを使ってアプレットを検索することができる。
また、アプリの電子決済プラットフォーム「WeChat Pay」を使って支払いを行うことも可能だ。
WeChat Payとの相互運用性の実験については、22年に第1段階が完了している。
これにより、WeChat Payユーザーは店頭で買い物する際の支払い方法としてデジタル人民元を選択できるようになった。
●WeChatの統合がデジタル人民元にとって意味することとは?
WeChatは公式発表の中で、ユーザーはデジタル人民元ウォレットとアプリを連携させることで、アプレットやビデオチャンネルでの支払いを実行できるようになると説明している。
一方、加盟店はデジタル人民元支払いに対応するために必要なソフトウェアを導入する必要がある。
「どのデジタル人民元ウォレット事業者」のアカウントでも支払いに使用できるという。
これには、同社のネオバンキング部門であるWeバンクも含まれている。
WeChatは次のように述べた。
「WeChatで支払えば、ビデオアカウントやミニプログラム関連のシナリオで(コインを)サポートしている加盟店との取引にデジタル人民元を使うことができる」
まずは「旅行、ケータリング、小売サービス」を提供する加盟店が、この新たな決済オプションに対応する予定だと同社は述べている。
複数の中国メディアは、23年はデジタル人民元実証実験のペースが「加速している」と指摘している。
現在、17省26地域(多くの主要都市を含む)がデジタル人民元を利用している。
これら地域のいくつかは、CBDCの採用促進を目的とした計画を発表している。
5月には、常熟市で公共部門労働者の給与全額がデジタル人民元で支払われる予定だ
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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