香港の規制当局、暗号資産取引所ライセンス指針を5月に発表

HongKong_82794562_s.jpg

 香港のSFC(証券先物取引委員会)は、5月末までに暗号資産(仮想通貨)取引所のライセンス制度に関する指針を発表する予定だ。

 ブルームバーグの27日の報道によると、SFC最高責任者のジュリア・リョン氏はあるイベントの中でこの計画を発表。香港が5月に新たな暗号資産枠組みを発表すると明らかにした。

 SFCは2月、暗号資産取引所の規制体制案に関するコンサルテーションペーパーを公開。ブルームバーグの報道によると、このコンサルテーションペーパーには150件以上の回答が寄せられた。

 さらに、6月から施行される暗号資産取引所の新たなライセンス制度では、個人投資家が特定のデジタル通貨を取引することを許可すると、SFCは23年に述べている。

 具体的には、知識テスト、リスクプロファイル、エクスポージャーの合理的な制限などのセーフガードを導入することを条件に、個人投資家がライセンスを取得した取引所で特定の「大型トークン」を取引すること許可するとしている。

 SFCは、どの大型トークンが許可されることになるかは明示していない。しかし、フィナンシャルタイムズは、時価総額が大きいビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)が個人投資家に開放されるだろうと報じている。

 SFCは18年に初めて暗号資産規制枠組みを導入し、個人投資家による暗号資産取引を禁止した。

 しかし、SFCは最近、最初に規制体制を発表したときから「暗号資産の状況は大きく変化している」と述べている。

●ライセンスを受けた取引所、香港で暗号資産サービスの提供開始

 注目すべきは、一部の認可取引所がすでにSFCの監視の下で暗号資産関連サービスを香港の投資家に提供しているということ。

 OSLとハッシュキーグループはこうした取引所の2つであり、SFCからライセンスを取得した香港初の暗号資産取引所となった。

 この2社は、香港最大のオンライン銀行であるZAバンクから、暗号資産から法定通貨への変換サービスを受けている。ZAバンクの利用者は、米ドル、香港ドル、中国人民元で暗号資産預金を引き出すことができる。

 ZAバンクのロナルド・イウCEO(最高経営責任者)は4月、「大小を問わず、国外および国内の十数社の関心を寄せる企業にとって、最大の関心事は物事をうまく進めるための道筋を持つことである」と語っていた。

 イウ氏は、ライセンスを取得すれば他の暗号資産取引所にも同様のサービスを提供すると述べている。

 アジアにおけるデジタルイノベーションのハブとしての地位を確立するため、香港は積極的にWeb3およびブロックチェーンを推進しており、新たな暗号資産制度はその一環である。

 また、米国での規制当局による暗号資産取り締まりを受け、香港には暗号資産企業が多くの関心を寄せている。

 香港の金融サービス・財務長官であるクリスチャン・ホイ氏は3月、22年10月以降、デジタル資産分野で活躍する80社以上が香港での拠点設立に関心を示していると述べていた。

 さらに最近では、香港のポール・チャン財政官は、同市の暗号資産ハブ計画を改めて強調し、最近の市場の不安定さにもかかわらず、今は香港がWeb3を推進する「適切な時期」であると主張した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hong-kong-regulators-set-reveal-crypto-exchange-license-guidelines-may.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ