S&Pグローバル、暗号資産とマクロ経済的変化の相関性についてのレポートを公開

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 S&Pグローバルの新たなレポートによると、テクノロジーや市場心理などの要因にもかかわらず、暗号資産(仮想通貨)はマクロ経済的変化の影響と依然として結びついている。

 5月に公開された米国向けのこのレポートの著者は、金融政策が暗号資産にどのような影響を与えるか、景気後退の可能性の認識が暗号資産にとって問題になるか、金融ストレスがこれらの市場に波及するかなどを調査した。

 このレポートは、「暗号資産市場はマクロ経済的要因と相関しているか」というタイトルだ。

 このレポートによると、テクノロジーや市場心理がパフォーマンスをけん引するとしても、暗号資産はマクロ経済的変化の影響を受けるという。

 「暗号資産に目を向ける機関投資家が増加すれば、この市場とマクロ経済的指標との関係は強まり、伝統的な金融資産とより一致するようになる可能性がある」と著者は述べた。

 暗号資産に目を向ける機関投資家が増加すれば、伝統的資産と暗号資産の連鎖リスクが高まるかもしれないという。

●景気後退の場合暗号資産に何が起こるのか?

 このレポートによると、それは状況次第だという。

 「経済問題が高リスク資産の選好度を減衰させれば、景気後退リスクの高まりによって暗号資産は下落する可能性がある。一方で、景気後退が政府政策の不備によるものだと受け止められれば、暗号資産の分散型でボーダレスな性質が避難場所となり得るため、この資産の需要は増す可能性が高い」

 暗号資産は分散型でテクノロジーや市場心理によって動く部分もあるため、インフレあるいは政府政策の不備によって景気後退が生じた場合、投資家はこの資産に向かう可能性がある、と著者は述べた。

 このレポートによると、「自国通貨が不安定な国々では、暗号資産市場が購買力を維持する代替手段を提供している。少数の国々は、暗号資産を法定通貨として採用している」という。

 このレポートは、暗号資産取引所のFTXとアルゴリズム型ステーブルコインのテラUSD(UST)の破綻にも言及した。

 「因果関係を立証することはできないが、一般的に暗号資産市場は金融政策の拡大期に好調となる。暗号資産の大きな変動の一部は、FTXの破綻といった、金融政策とは直接関係のない要因でも生じている」と著者は述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sp-global-finds-ties-between-crypto-macroeconomic-changes-latest-report.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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