バイナンスが米国の暗号資産規制を批判、より良い規制求め英国視野に
大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスは、米国の暗号資産規制を批判し、ヨーロッパに倣ってより明確なルールを定めるよう呼びかけた。
バイナンスのCSO(最高戦略責任者)のパトリック・ヒルマン氏は10日にロンドンで開催されたフィナンシャルタイムズの「暗号資産・デジタル資産サミット」で、米規制当局に向け、米国の暗号資産規制は「過去6カ月において非常に混乱を招くものとなっている」と述べた。
米国は今、暗号資産規制の面で「奇妙な立場」にあるとヒルマン氏は指摘。そのためにバイナンスが同国で活動することが難しくなっていることを認めた。
すでにもたされたダメージを回復するため、ヒルマン氏は規制当局がこれまでの方向性を完全に変え、ヨーロッパの活動から学ぶことを提案した。
EU(欧州連合)は23年、包括的なMiCA(暗号資産市場)規制枠組みを可決。バイナンスのチャンポン・ジャオCEO(最高経営責任者)などから賞賛を浴びた。
特にジャオ氏は当時MiCAについて、「世界最大の市場の1つが、ユーザーを保護し、イノベーションを支援するために暗号資産に適した規制を導入することになる」と評していた。
●バイナンス、英国の規制に注目
英国はEUの一部ではなくなり、新たにMiCA規制が導入されたにもかかわらず、バイナンスのヒルマン氏は同イベントで、同社が英国で規制を受けることに強い関心を持っていると明かした。
英国の法律で規制を受けるために「できる限りのことはする」と同氏は述べた。
この発言の前、もう1つの大手米取引所であるコインベースが、米国での規制不確実性を避けるために事業を海外に移すという考えを明らかにしている。
コインベースのブライアン・アームストロングCEOは4月19日に英国で行われた講演で、「移転や必要なことは何でも検討している」と述べた。同氏はまた、自社の再上場という選択肢があればニューヨークではなくロンドン証券取引所を選んでいただろうとも明かした。
アームストロング氏は当時、英国は米国とは異なり、証券と商品の両方を担当する単一の規制当局があるため、規制が容易であると指摘していた。
「CFTC(商品先物取引委員会)とSEC(証券取引委員会)が縄張り争いをしているような残念なことは起きない」と同氏は述べた。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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