シグネチャー銀行元会長、市場の乱高下受けデジタル資産の預かりを減らしたと語る

132658413_s.jpg

 暗号資産(仮想通貨)に友好的なシグネチャー銀行が、22年末のボラティリティ(変動率)の高まりと規制懸念を受け、デジタル資産の預かりを「大幅に減らした」という。今や閉鎖された同社の元会長兼創設者が語っている。

 シグネチャー銀行の創設者兼元会長のスコット・シェイ氏は証言原稿の中で、「残念ながら、全く異常で前例のない一連の出来事が急速に展開した」と記している。

 シェイ氏は16日朝の米上院銀行委員会にて、シグネチャー銀行元社長のエリック・ハウエル氏、シリコンバレー銀行元CEO(最高経営責任者)のグレゴリー・ベッカー氏とともに証言を行う予定だ。

 シリコンバレー銀行は23年3月、シグネチャー銀行の数日前に破たんした。

 他の銀行が破たんし、シグネチャー銀行預金者が数十億ドルを引き出したにもかかわらず、シェイ氏はシグネチャー銀行に自信を持っていると述べている。

 「銀行には十分な資本があった。実際、銀行は常に支払い能力があり、最後の最後まで資産が負債を大きく上回っていた。そして、この銀行には、事業を継続し、追加の引き出しに耐えるための、明確で堅実な計画があった」

 NYDFS(ニューヨーク州金融サービス局)は3月12日、預金者保護のためシグネチャー銀行を管理下に置いたと発表。

 シェイ氏は、NYDFSの決定に同意できないと表明している。

 「この決定には同意できないが、この銀行規制当局が金融システムにおいて果たす重要な役割は認識している」とシェイ氏は語った。

●銀行の破たん

 3月の数日間で、シグネチャー銀行、シリコンバレー銀行、シルバーゲート・キャピタルといった3つの暗号資産・テクノロジー系銀行が破たんした。

 これら銀行の破たんは暗号資産業界に大きな影響を与え、銀行の閉鎖によって暗号資産領域を意図的に標的にしているとして政府を非難する声もあった。

 NYDFSのエイドリアン・ハリス監督は4月行われた会議で、この指摘に反論した。

 「シグネチャー銀行を管理下に置くことが暗号資産についてであり、これが『チョークポイント2.0作戦』であるという考えは本当にばかげている」とハリス氏は会議で述べたという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/former-signature-bank-chairman-said-bank-cut-back-digital-asset-deposits-wake-of-volatility.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ