バイナンス、米国で会社収益と顧客資産を混合との告発

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 ロイターの報道によると、世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスが、米国で会社収益と顧客資産を混合していた。

 報道では、「バイナンスのグループ財務を直接知る人物」の話として、この顧客資産と会社収益の混合は、暗号資産に好意的だったが破綻したシルバーゲート銀行に同取引所が有していた口座で「ほぼ毎日」行われていた、と伝えられた。

 このバイナンスにおける資産混合は、20年と21年に行われており、これは顧客資産の分離を求める米国の法律に違反している、と3名の情報筋がロイターに語った。

 この疑惑の少なくとも一部は、ロイターが確認した21年2月10日の銀行取引明細書で証明されている。この明細書では、バイナンスが会社口座の2000万ドルと顧客から受け取った1500万ドルを混合していたことが示されている。

●内部統制の欠如

 一方、この記事で意見を述べた元規制当局者らは、この資産混合はバイナンス側の内部統制の欠如を示していると語り、これは顧客資産を危険にさらすものだと指摘した。

 SEC(米証券取引委員会)インターネット執行局の元責任者であるジョン・リード・スターク氏は、バイナンスの顧客が「自分たちの資産がどこにあるかを知るために法廷会計を必要とする」のはおかしい、と述べた。

 バイナンスは今回の疑惑の前に、公式には米国の顧客を受け入れていない同社の国際取引所において、米国のトレーダーがデリバティブを取引できるようにしたとして、23年にCFTC(米商品先物取引委員会)に訴えられている。

●バイナンスは不正を否定

 バイナンスは、ロイターに対する声明の中で、顧客と企業の資産の混合を否定し、問題の口座は顧客に代わって暗号資産を購入するために使われていたと述べた。

 バイナンスの広報担当者であるブラッド・ジャッフェ氏はロイターに対し、「これらの口座はユーザーの預金を受け入れるために使われていたのではなく、ユーザーの暗号資産購入を円滑にするために使われていた」と語った。

 「これらは100%企業資産なので、常に混合はなかった」と同氏は付け加えた。

 さらに、バイナンスは23日にツイッターを通じて反論し、同社のパトリック・ヒルマンCCO(最高コミュニケーション責任者)はこの話は「根拠が薄い」とした。

 ヒルマン氏はツイッターのスレッドで、「名誉毀損訴訟から身を守るための見え透いた対策として、『ロイターはバイナンスの顧客資産が失われたり奪われたりした証拠は見つけられなかった』と記さなければならなかったほど、この話の根拠は薄い」と述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-accused-of-mixing-company-revenue-with-customer-money-us.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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