中国警察、デジタル人民元を使った詐欺の増加を警告
中国警察は、同国のCBDC(中央銀行デジタル通貨)導入が加速する中、デジタル人民元を使った詐欺が増加していると警告した。
国営ニュースチャンネルのCCTVによると、山東省警察はデジタル人民元を使った「詐欺」が増加していると報告している。
最近のある詐欺事件では、「数万人」が騙されたという。
「一部の犯罪容疑者」は、デジタル人民元の普及が進む中に「好機を見出して」犯行に及んでいると警察は説明している。
警察によると、多くの詐欺師は、公式サイトからダウンロードしたデジタル人民元のロゴを利用し、本物そっくりのアプリを開発している。
そして、このアプリをダウンロードし、正規の金融業者とされるところに資金を送れば、簡単に「投資」できると市民を騙すのだ。
結局、これらの金融機関は個人口座であることが判明している。
これらの口座の多くは海外に拠点を置いていることが分かったと、警察は警告している。
そのため、中国当局が被害者の資金を回収するのは困難であるということだ。
山東省警察によると、詐欺者は公開グループチャットに潜り込み、タオバオやJD.comなどの電子商取引プラットフォームでの商品購入に利用できる「デジタル人民元クレジットライン」を紹介しているという。
警察は、中国人民銀行(中央銀行)や国営の大手銀行が配布するもの以外のデジタル人民元を使ったアプリに注意するよう市民に呼びかけた。
●中国警察、デジタル人民元を使った詐欺が横行すると予想
同メディアはチャン氏という被害者の事例を取り上げている。詐欺師はチャン氏に40ドル弱の「登録料」を支払うよう指示したという。
その見返りとして、詐欺師は数千ドル相当のクレジットラインがすぐに受け取れるようになる同氏に説明。
そして、「新たなメンバーを集める」ことでさらに増やすことができると言われ、チャン氏は従順にそれに従った。
チャン氏は、「私のクレジットラインは最終的に約70万ドルに達した。しかし、(結局)そのクレジットラインが使えないことに気付いた。商品を買うのにも使えないし、現金も引き出せなかった」
続けて、「結局、アプリを全く開くことができなかった。友人たちも私と同じ様な状況だった。騙されたと思い、警察に相談した」と述べた。
警察は、「デジタル・クレジット(直訳)」というアプリを確認した。
警察によると、そのアプリは「偽物」だったという。
海外の詐欺師によって「違法に開発」されたものだとみられている。
詐欺師らは、「偽造された中国人民銀行の書類と本物のデジタル人民元のロゴを使い、公衆を混乱させた」と警察は説明している。
中国の慈善団体は8日、法人・個人の両方からデジタル人民元での寄付を受け付け始めたと発表した。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/chinese-police-warn-of-a-rise-in-digital-yuan-themed-scams.htm
This story originally appeared on cryptonews.com.
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