バイナンス、VASPラインセンス取得失敗でオランダ市場撤退

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 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは、オランダ規制当局からのVASP(暗号資産サービスプロバイダー)ライセンス取得に失敗したことを受け、オランダ市場からの撤退を決定した。

 同社は、オランダの新規ユーザーの受け付けを停止した。

 同社はウェブサイト上の通知で、「既存のオランダユーザーは、バイナンスプラットフォームから資産を引き出すことのみ可能となっている。新規の購入・取引・預金はできなくなる。バイナンスアカウントから資金を引き出すなど、適切な行動を取ることを奨励する」と述べている。

●追いつめられるバイナンス

 バイナンスがここ数カ月で直面している苦難はこれだけではない。

 バイナンスは、オランダの規制を遵守してオランダユーザーにサービスを提供し続けることができる最善の方法を模索してきたが、残念ながら同国でのVASP登録を取得することができなかった。

 同社はすでに、ナイジェリア、カナダ、キプロス、オーストラリアを含む他の多くの国でサービスの停止を余儀なくされている。

 さらに、6月初めには、同社とそのCEO(最高経営責任者)であるチャンポン・ジャオ氏、およびその他2名が、証券法違反でSEC(証券取引委員会)から13件の告発を受けた。

●EUの新たな暗号資産規制、バイナンスにさらなる影響を与えるか?

 EU(欧州連合)は、23年5月16日に採決されたMiCA(暗号資産市場規制)を実施することで、暗号資産・発行者・取引所により厳しい規制枠組みを設けようとしている。

 バイナンスは、「マネーロンダリングとテロ資金供与の防止に関するEUの基準にすでに準拠している」と主張しているが、今後数カ月のうちにさらなる問題に直面する可能性もある。

 バイナンスは、フランス、イタリア、スペイン、ポーランド、スウェーデン、リトアニアなど、多くのEU加盟国で登録・運営されている。

 しかし、コインデスクの報道によると、同社のフランス部門は、デジタル資産サービスを「違法な」方法で提供し、「悪質なマネーロンダリング行為」に関与した疑いで調査を受けているという。

●BNBの反応は?

 このネガティブな報道があったにもかかわらず、コインマーケットキャップのデータによると、バイナンスのネイティブトークンであるバイナンスコイン(BNB)は、過去24時間で約4.5%上昇している。

 バイナンスコインは6月に入り価格を約20%ほど下げ、同月1日の約304ドルから17日には245ドルに下落しているため、この強気傾向は投資家にとってあまり楽観視できるものではなさそうだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-exits-dutch-market-following-unsuccessful-bid-for-vasp-license.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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