スペインの暗号資産取引所、中南米での事業拡大のため1500万ドル調達

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 スペインの大手暗号資産(仮想通貨)取引所Bit2Meが、スペインでの地位向上と中南米への進出のため、1400万ユーロを調達した。

 同社は15日、500億ドル以上の運用資産を抱える、個人・企業投資家向けの代替投資商品グローバル資産運用会社Investcorpの主導により、1530万ドルの投資ラウンドを実施したと発表した。

 他には、スペインの多国籍通信会社テレフォニカのテクノロジー系スタートアップ投資部門テレフォニカ・ベンチャーズ、シリコンバレーに拠点を置くベンチャーキャピタルファンドStratminds VC、カルダノ(Adaverseを通じて)、YGGファンドとそのCEO(最高経営責任者)ギャビー・ディソン氏が参加した。

 プレスリリースには、「このラウンドは、『暗号資産の冬』の間に完了する。投資家はこうした状況の中で、良い市場ポジションを有し、安定かつ成熟した企業を求めている」とある。

 この投資ラウンドにより、「ミッションの次の段階」である「暗号資産の世界的な普及」に進むことができるようになると同社は述べた。

 この計画は、「スペインの主要取引所としての地位を固め、中南米での展開を加速させることで、顧客ポートフォリオを増やし、国際レベルでWeb3分野の主要プレイヤーとしての地位を確立すること」であるという。

 Bit2Meの共同創設者兼CEOのレイフ・フェレイラ氏は、次のように語った。

 「今回の資金調達は、新たな顧客を獲得するための後押しとなるだろう。Investcorpには資金力のある国際パートナーがおり、テレフォニカには当社が中南米で成長するためのチャネルがある」

 また、Bit2Meは商品の品質、規制、顧客保護に関して、2年以上にわたりプラットフォームの改善に取り組んできたという。

 Bit2Meの投資家兼CFO(最高財務責任者)であるパブロ・カサディオ氏は、今回の投資を規制遵守とユーザーセキュリティの強化に活用すると同時に、「物理的かつ財政的な本社であるスペインに投資し続ける」と述べた。

 同社は最近、「2022年コンプライアンス拡大賞」を受賞し、セキュリティ認証ISO/IEC27001を取得している。

 Bit2Meはスペイン銀行に登録されており、スペイン市場で最もリターンが高いと言われる運用資産10億ユーロのファンド、Inveready Venture Capitalが所有している。

 共同CEOのコウ・オノザワ氏によると、Bit2Meは同社のイノベーション理念に共感する新たな戦略的投資家の引き込みに引き続き取り組んでいくという。同氏は続けて、「短中期的には、他の国際的な投資家がわれわれのプロジェクトに参加することになる」と述べた。

 Investcorpブロックチェーンファンドのパートナーであるエルベ・フランソワ氏は、Bit2Meは急速に進化する市場の成長を有利に生かす体制を整えていると話す。Investcorpは、機関投資家向けブロックチェーンファンドeLydian Lionを通じて、その経営陣をサポートしていくとした。

 一方、Bit2Meは22年7月、ペルーの暗号資産取引企業Fluyezを買収しているが、この会社はペルー・フィンテック協会の支持を得ており、メキシコを含む他の中南米諸国にも進出している。

 Bit2Meは当時、「Bit2MeによるFluyezの買収は成長戦略の一環である。これにより、暗号資産エコシステムと、当社がブラジル拠点を通じて存在感をすでに示している地域である中南米市場へのコミットメントを強化することができる」と述べていた。

 また、22年9月、Bit2Meはテレフォニカと契約を結び、Tu.comプラットフォームを通じてテレフォニカのデバイスに暗号資産決済を導入した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/spanish-crypto-exchange-bit2me-raises-15-million-for-expansion-spain-latin-america.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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