バイナンスUS、SECによる訴訟を受けて市場シェアが急減

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 米国に所在するバイナンスの取引所であるバイナンスUSが、米ドルから暗号資産(仮想通貨)への取引に対応している取引所の中で、取引量のシェアを急減させている。

 このバイナンスUSの市場シェア減少は、ザ・ブロックが分析したデータでもはっきりと確認できる。同取引所の市場シェアは現在4.35%で、4月の16%超から減少している。

 この市場シェアは、ステーブルコインだけに依存する取引所ではなく、法定通貨である米ドル建てペアの取引に対応している他の取引所と比較して算定されたものだ。

 しかし、バイナンスの国際取引所はこれとは異なり、5月から若干市場シェアが増加している点は注目に値する。

●SECの訴訟がトレーダーの不安煽る

 バイナンスUSの市場シェアは、6月上旬にSEC(米証券取引委員会)が「連邦証券法を明らかに無視している」として同社を提訴した際に減少し始めた。

 その後、多数のトレーダーがバイナンスUSから資産を移動した。トレーダーは、例えばSECが法廷で求めているSECによる同社の資産凍結が行われた場合に何が起こるかを恐れている。

 しかし今のところ、バイナンスUSはSECとの取引を通じて全資産の凍結は何とか回避している。

 それでも、バイナンスUSは6月13日に米ドルの入出金を全て一時停止し、その後米ドル建てペアを削除するとユーザーに通知した。

●米国第3位の規模の取引所

 米国で運営している取引所の最新の全取引量によると、バイナンスUSはまだ、コインベースとクラーケンに次ぐ同国第3位の規模の取引所だ。

 コインゲッコーのデータによると、20日時点での同取引所の24時間取引量は1380万ドルで、クラーケンの1億6660万ドル、コインベースの4億7060万ドルと比べるとかなり少ない。

●バイナンスUSDは魅力を失う

 バイナンスUSからトレーダーが逃げ出すと同時に、バイナンスのステーブルコインであるバイナンスUSD(BUSD)も魅力の多くを失った。

 コインマーケットキャップのデータによると、バイナンスUSDの時価総額は現在約43億ドルで、5月の55億ドルから減少している。

 これにより、バイナンスUSDは分散型ステーブルコインのダイ(DAI)に次ぐ第4位のステーブルコインとなった。ダイの時価総額は、過去数日間で46億ドル超に増加している。

 市場における2大ステーブルコインはテザー(USDT)とUSDコイン(USDC)で、それぞれの時価総額は約830億ドルと280億ドルである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binanceus-sees-sharp-market-share-decline-following-sec-lawsuit.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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