ビットコインETF競争が激化、ブラックロックに続きウィズダムツリーとインベスコが同日に申請提出
インベスコとウィズダムツリーがそれぞれ独自のビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)をSEC(証券取引委員会)に申請するなど、米国では現物ビットコインETFの競争が激化している。
ウィズダムツリーは20日、「ウィズダムツリー・ビットコイン・トラスト」を申請し、「BTCW」というティッカーシンボルでCboe BZX取引所に上場させる許可をSECに求めた。
830億ドルの運用資産を持つウィズダムツリーは、過去に2度ビットコイン現物ETFを申請していた。
最初の申請は21年12月にSECによって却下された。2度目の申請も、SECが詐欺や市場操作に関する同様の懸念を挙げ、22年10月に却下された。
こうした懸念に対処するため、Cboeはビットコイン現物プラットフォームと「監視共有契約」を締結した。
同様に、インベスコもウィズダムツリーによる申請の数時間後に「インベスコ・ギャラクシー・ビットコインETF」の申請書を提出した。
19b-4文書(SECに提案規則変更を通知する文書)によると、インベスコは「インベスコ・ギャラクシー・ビットコインETF」をCboe BZX取引所に上場させる許可をSECに求めた。
申請書には、「プロの保管人と他のサービス提供者」を備えるビットコイン現物ETFは、「規制の緩い海外の手法」に依存する必要性を排除し、投資家がより簡単に「ビットコインへの投資を守る」ことが可能になると記されている。
この動きの前には、ブラックロックが6月15日に現物ビットコインETFの申請を行っていた。
SECは現在、米国で取引される先物商品に連動するビットコインETFのみを承認している。
SECは、ビットコイン現物ETFを承認しない理由の1つとして、取引所間の市場監視が不十分であることを一貫して挙げている。
しかし、インベスコは申請書の中で、米国は現物投資の手段を提供しない主要市場の中では例外の国であると指摘。カナダやブラジルなど多くの国は、投資家が従来の取引所に上場・取引される商品を利用してビットコインに投資することを認めている。
●グレースケールGBTCのETF転換への期待が再浮上
ブラックロックのETF申請により、「グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」のETF転換への期待が再浮上している。
実際、ヤフーファイナンスのデータによると、GBTCの価格は20日、取引終了前に11.44%上昇し、16ドルを超えた。この水準に達したのは、5月10日以来のことである。
GBTCの急騰は、グレースケールがSECを相手に訴訟を続ける中、同投信がETFに転換される可能性を楽観視する投資家の影響だとアナリストはみている。
「ブラックロックの信念は、グレースケールがSECに対する訴訟に勝利し、そうなった場合にETF申請を行うことを期待しているというサインであると多くの人は考えている」と、マクロアナリストのノエル・アチソン氏は述べた。
グレースケールは、16年に初めてGBTCのETF転換を申請した。
22年6月、SECがETF申請を却下した後、グレースケールはこの決定を不服としてコロンビア特別区控訴裁判所に申し立てを行った。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ