ニア財団とアリババ・クラウドが提携、アジアでのWeb3開発の促進目指す

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 ニアプロトコルの開発を手がける非営利団体ニア財団は、アジアと中東におけるWeb3の成長を促進するためにアリババ・クラウドと提携した。

 提携の一環として、ニア財団はアジア・中東におけるアリババ・クラウドの開発者エコシステムへのアクセスを獲得する。これにより、より多くの開発者がニアプロトコルでプロジェクトを作成できるようになると、同社は最近のインタビューで述べた。

 また、ニアで新たにバリデータを立ち上げようとする開発者は、アリババ・クラウドの「プラグ・アンド・プレイ」インフラを利用することができる。同社はまた、ニアエコシステムの開発者やユーザーに対し、RPC(リモートプロシージャ―コール)をサービスとして提供する。

 さらに、アリババ・クラウドは、マルチチェーン・インデクシングをサポートし、開発者にデータクエリ・アプリケーション・プログラミング・インターフェースを提供する。

 この提携により、ニア財団は急成長するWeb3分野、特に同分野がまだ初期段階にありながらも大きな可能性を秘めた地域での地位を強化することができる。

 アリババ・クラウド・インテリジェンスの国際Web3ソリューション責任者のレイモンド・シャオ氏は、「ニア財団とアリババ・クラウドの提携は、チャンスを探るWeb3開発者を支援し続ける上で重要なものだ」と語った。

 「この提携はアジア市場の開発者とバリデータにとっても重要である。提携により、彼らはアジアにおけるアリババ・クラウドの包括的なインフラを活用できる」

●ニア財団、アリババとの提携により中国で飛躍する可能性

 注目すべきは、アリババ・クラウドが中国やアジアの広い地域で絶大な人気を誇っていることから、ニアの人気が後押しされる可能性が高いということだ。

 アリババは最近、長年会長を務めてきたダニエル・チャン氏に代わり、暗号資産(仮想通貨)支持派のジョセフ・ツァイ氏が新会長に就任すると発表した。

 ツァイ氏は暗号資産分野に積極的に投資しており、破たんした暗号資産取引所FTX、人気イーサリアムスケーリングソリューションのポリゴン、NFT(非代替性トークン)・メタバースプラットフォームのアーティファクト・ラボの資金調達ラウンドにも参加していた。

 ニア財団のこれまでの活動は、ゲームや金融を含むさまざまな業界における分散型アプリケーションの構築を中心としている。

 今回の新たな提携により、ニアはユーザーの採用を増やし、ブロックチェーンエコシステムでより高度な分散化を促進することを目指しながら、その範囲を拡大することができるだろう。

 一方、ニアのネイティブトークンであるニアプロトコル(NEAR)はこのニュースを受けて8%上昇し、1NEAR=1.57ドルとなった。同トークンは過去14日間で31%以上上昇し、現在は1.56ドルで取引されている。

 BOS(ブロックチェーン・オペレーティング・システム)のローンチなど、ニアの最近の発表により、Web3分野での同社の人気は高まっている。

 BOSプラットフォームでは、開発者はネットワーク上の他のユーザーと交流したり、分散型アプリケーションを構築することができる。

 概して言うと、ニア財団とアリババ・クラウドの提携は、アジアと中東におけるWeb3の成長を加速させるために必要なツールをニアプロトコルにもたらすものである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/near-foundation-alibaba-cloud-join-forces-boost-web3-development-asia.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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