クウェート規制当局、すべての暗号資産関連業務の「完全禁止通達」を発行
クウェートの規制当局であるクウェート中央銀行、CMA(資本市場庁)、商工省、IRU(保険規制部)は共同で、同国での暗号資産(仮想通貨)の使用と認識を禁止する通達を出した。
18日のクウェート金融規制当局の発表によると、この通達はマネーロンダリングおよびテロ資金調達対策としてFATF(金融活動作業部会)が定めた勧告に従ったものである。
通達は、決済、投資、マイニングを含むほとんどの暗号資産業務に対する「完全禁止」を強制するものである。さらに、商業ビジネスとして暗号資産サービスを提供しようとする企業にライセンスを与えることを地方当局に禁止している。
発表では、この禁止措置はクウェート中央銀行や金融規制当局が規制する証券やその他金融商品には適用されないと説明している。
今回の通達の主な焦点は、暗号資産関連のリスクからユーザーを保護することである。このような包括的な措置を実施することで、クウェート当局はこうした投機的資産への投資に関連するリスクを軽減しようとしている。
「また、暗号資産は法的地位を持たず、発行もサポートもされていないため、顧客は暗号資産での取引から生じ得るリスクを常に認識しなければならない」と通達には記されている。
規制当局によると、クウェートで暗号資産サービスをビジネスとして提供するためのライセンスはこれまで発行されたことがないという。また、通達に違反した者は、マネーロンダリング法に規定されている通り、「他の権利を害することなく」罰則を受けることになる。
●クウェート規制当局、啓発キャンペーンを実施
現地の報道によると、クウェート規制当局は暗号資産の投資や取引を求める声が増えていることを鑑み、有名な「ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ドージコイン(DOGE)」などの暗号資産取引に関連するリスクを軽減するため、顧客に注意を呼びかけ、啓発キャンペーンを実施したようだ。
クウェート中央銀行は、商業銀行やその他金融機関がビットコインで行われる取引を処理することを禁止した。同行はまた、21年5月に声明を発表し、同国では暗号資産はまだ法定通貨ではないと改めて強調した。
禁止命令が出される前のクウェートにおける暗号資産税に関しては、政府は暗号資産から発生するいかなる所得にも課税しておらず、そのため投資家参入の門戸が開かれている。
また、クウェートは電気代が安いため、暗号資産マイニング企業は同国にマイニング拠点を設置することを検討していた。今回の禁止措置により、クウェートで暗号資産投資やマイニングを行うことは難しくなった。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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