米ロビンフッド、バークレイズ元幹部を英国進出担当責任者に任命

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 投資アプリを提供している米ロビンフッドが、英国進出の陣頭指揮に、英金融大手バークレイズ元幹部のジョーダン・シンクレア氏を選任した。

 FCA(金融行為規制機構)が保管する登録簿によると、同機構は18日、ロビンフッドの英国法人のCEO(最高経営責任者)へのシンクレア氏の就任を承認した。

 ロビンフッドに入社する前、シンクレア氏は欧州のフィンテック企業であるフリートレードで1年間以上マネージング・ディレクターを務めていた。

 同氏はまた、バークレイズでグループ戦略担当ディレクターを、ウェルズ・ファーゴでコーポレート・バンカーを務めていた。

 シンクレア氏の任命は、英国でプレゼンスを確立するというロビンフッドの長年の計画と合致するものだ。

 同社の英国進出に関する噂がささやかれ始めたのは19年初めだったが、その事業開始は何度も延期していた。

 ロビンフッドは22年4月、英国の暗号資産企業ジグルを買収する意向を表明し、英国進出に向けて前進した。

 しかし、この取引は頓挫し、進出はさらに遅れることとなった。

 最近の現地報道によると、ロビンフッドは英国事業の主要幹部を採用し始めていたという。これは、同社が23年内の事業開始に向けて積極的に活動していることを示している。

 しかし、シンクレア氏の元雇い主であるバークレイズ、そしてAJベルやハーグリーブス・ランズタウンなどの既存の投資会社への対抗方法の詳細など、ロビンフッドの英国での事業開始計画に関する詳しい情報は、まだ不足している。

 13年創業のロビンフッドは、コロナウイルスのパンデミックで顧客がオルタナティブ投資の機会を求めたことで、需要が急拡大した。

 これにより、「ミーム株」取引が盛り上がり、同社の現在の市場価値は約115億ドルとなっている。

 この成功にもかかわらず、ロビンフッドの株価は21年の上場以来大きく変動しており、現在は上場当初のわずか3分の1となっている。

●ロビンフッド、SECの取り締まりで一部の暗号資産を取扱廃止

 ロビンフッドは6月、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)の取扱いを廃止した。これは、SEC(米証券取引委員会)がこれら3つは証券だと述べたことを受けたものだ。

 ロビンフッドは現在、18種類という比較的限られたトークンを取り扱っている。これに対し、コインベースなどの競合他社では数百種類のトークンを入手可能だ。

 ロビンフッドは18年2月に、カリフォルニア州、マサチューセッツ州、ミズーリ州、モンタナ州のユーザーに対しビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)の取引を提供し始めた。

 同社はその後暗号資産の提供を大幅に拡大し、ミームコインの流行に飛びつきドージコイン(DOGE)やシバイヌ(SHIB)の取扱いも開始していた。

 ロビンフッドは23年第1四半期、暗号資産取引で3800万ドルの利益を上げた。これは、22年第1四半期の5400万ドルから29.6%減となる。

 一方、米国で一部の暗号資産の提供を停止する決断を下したプラットフォームはロビンフッドだけではない。

 有名な英国のフィンテック・アプリであるレボリュートは7月、カルダノ、ポリゴン、ソラナの米国顧客への提供を停止すると発表した。

 イスラエルのソーシャル・トレーディング・プラットフォームであるイートロも、アルゴランド(ALGO)、ディセントラランド(MANA)、ダッシュ(DASH)、ポリゴンなどの様々な暗号資産について、米国人ユーザーが新たなポジションを持つことを制限した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/pro-crypto-robinhood-taps-former-barclays-executive-jordan-sinclair-as-ceo-for-uk-expansion.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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