Sui Networkがリキッドステーキングに対応、バリデーター委任式で集権化を回避

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●Suiのリキッドステーキング

レイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」は2日、ネットワークアップグレードにより、リキッドステーキング機能のサポートを開始した。

Suiの開発者は暗号資産(仮想通貨)SUIを活用したリキッドステーキングdApps(分散型アプリ)の開発ができるようになった。事業者や投資家による、SUIトークンのステーキング需要の促進が見込まれる。

リキッドステーキングとは、PoS(プルーフオブステーク)ブロックチェーンで取引の検証を担当する「バリデーター」を代理で務めるステーキングサービスの一つだ。DeFi(分散型金融)の一部として機能し、通常は固定されてしまうトークンの流動性を確保する役割を果たす。

SuiのユーザーはSUIを預けることで、リキッドステーキングトークン(例:stSUI)を獲得できる。その上でステーキング報酬を受け取りつつ、レンディング市場等で運用益を得ることが可能になる。

Suiは、「リキッドステーキングがステーキング参加者に多大な利便性を提供し、ネットワークの分散化を後押しする。これによりステーキングとブロックチェーンネットワークの安全性確保へのインセンティブが増大する」と主張している。

Suiのリキッドステーキングの特長は、ユーザーが自由にバリデーターを選べる点だ。これは、バリデーターの寡占化を防ぐとともに、ネットワークの分散化を推進するために設計された。

イーサリアム(ETH)などで主要なリキッドステーキング事業者であるLidoでは、管理機関であるLidoDAOがバリデーターを管理する仕組みを採用。集中化への懸念を呼んでいる。

●Suiとは

Suiは、Solana、Aptos、Seiといった高速ネットワークと競合するレイヤー1のブロックチェーンであり、Moveプログラミング言語を基盤にしたオブジェクト中心モデルを採用している。並列実行や、秒単位以下の決定時間(ファイナリティ)を実装している。

2021年に元Metaの幹部によって設立されたMysten Labsによって開発され、2023年5月にはメインネットが公開されたSuiは、電通ベンチャーズなどから出資を受けている。

電通はこの7月、Sui上で分散型ID(DID)技術を用いた日本の知的財産(IP)展開を支援する方針を公表。また、海外のゲームと日本のIPとのコラボレーションを推進するとともに、開発体制の構築を後押しすることを明らかにした。

(イメージ写真提供:123RF)

https://coinpost.jp/?p=475586

CoinPostに掲載された記事を、許可を得て転載しています。

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