ペイパル、FCAの新規定受け英国での暗号資産販売を24年まで停止

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 オンライン決済大手のペイパルは、英FCA(金融行動監視機構)が最近制定した暗号資産(仮想通貨)広告に関する新規定に準拠するため、英国での暗号資産購入サービスを一時的に停止すると発表した。

 同社は15日、顧客に向けたメッセージの中で、暗号資産販売を23年10月1日から一時停止し、24年初めに再開すると説明している。

 「英FCAによって制定された、顧客が暗号資産を購入できるようにする前に暗号資産企業に追加の手続きを求めるという新たな規定に対応するため、今回の措置を実施する。新たな規制に準拠するために取り組む間、ペイパルを使って暗号資産を購入することはできない」

●FCAに準拠

 FCAは、暗号資産を購入するユーザーがリスクを理解できるようにするため、英国消費者に暗号資産を宣伝する業者に対する厳しい新規定を発表した。この規定により、広告を含む暗号資産プロモーションはFCAの管轄下に置かれた。

 この新たな暗号資産広告規制は、英国の暗号資産所有者が21年から22年にかけて2倍以上増加していることがFCAの調査で明らかになったことを受けて施行された。

 「新規定に従い、暗号資産企業は暗号資産に投資しようとする人々が適切な知識と経験を持っていることを確認しなければならない」とFCAはプレスリリースで述べている。

 ペイパルは、同規定に準拠できるよう「全力を尽くしている」と述べた。

 続けて、「ペイパルは常に各国の規制当局と緊密に連携し、当社が事業を展開する市場で適用される規則や規制を遵守していく」とした。

 暗号資産の購入はできないが、ユーザーの暗号資産は安全であるとペイパルは伝えている。同社によると、顧客は既存の暗号資産を引き続き保有・売却できるという。

 このニュースが報じられる数日前、ペイパルは新たな暗号資産ハブを導入していた。この新機能は、ユーザーがさまざまなデジタル資産で残高を管理し、暗号資産取引を行うことができるというものだ。

 ペイパルは8月、ペイパルUSD(PYUSD)という独自のステーブルコインを発表。このステーブルコインは、米ドル預金、短期米国債などの流動性のある現金同等物によって完全に裏付けされる。

 ペイパルは、米規制当局が業界全体の規制されていない活動に対して積極的な取り締まりを行っているにもかかわらず、ステーブルコインの推進に動いた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/paypal-halts-crypto-sales-uk-until-2024-comply-with-new-fca-rules.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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