タイ、偽の暗号資産広告の検査を怠っているとしてフェイスブックに警告

　タイ当局はまん延している投資と暗号資産（仮想通貨）詐欺広告で同国での運営を停止する刑事裁判所命令を求めるとＳＮＳ大手フェイスブックを脅し、警告を発した。

　ＭＤＥＳ（デジタル経済社会省）は「問題を解決するための措置を取り、５３０１件以上の詐欺広告や偽のページをブロックする」ことを要求する文書をメタのＳＮＳプラットフォームに送ったと８月２１日に記載した。

　同省はフェイスブックと詐欺師を起訴するために、タイのコンピュータ犯罪法を参照するとバンコック・ポストの報道は伝えた。同ＳＮＳ大手は詐欺師のスポンサーページを通した偽の暗号資産広告の検査を怠っていると同省は非難している。報道によれば、ＭＤＥＳとタイ関連当局は何年もフェイスブックに協力を求めている。

　チャイウット・タナーカマーヌソーンＭＤＥＳ大臣、警視副総監、他の政府代表は人々に投資をするようだますフェイスブックの広告の問題を解決するための方法を議論する会議を開いた。

　同省は８月末までにフェイスブックを閉鎖するために、裁判所に提出するための「フェイスブック上の違反者の証拠を集めている」最中だとチャイウット大臣は言及した。

　「過去、２０万人以上の被害者がおり、３０万件中の約９５％だ。被害は１００億バーツ以上に相当する。フェイスブックがタイでの事業を望むなら、タイ社会に責任を示す必要がある」

　同省は通常ＳＮＳプラットフォームで活動する詐欺について国民に警告した。これは短期間で高リターンを約束する広告、信頼性を高めるために、有名人からの投資を主張する広告、短期間の特典を提供することで素早い投資決定をユーザーに急かす広告を含む。

・フェイスブックは広告の検査にＡＩを利用

　さらに、同省は８月２１日の会議に出席するよう、フェイスブックの代表を招待したが、同社は参加する広報担当者を任命しなかったとチャイウット大臣は話した。

　バンコック・ポストの報道によれば、興味深いことに、タイには約６５００万人のフェイスブックユーザーがいる。メタは広告詐欺の増加を認識し、同社は詐欺の検知にＡＩを利用し、発見すれば即座に削除しているとメタのタイのディレクターであるＰｒａｅ　Ｄｕｍｒｏｎｇｍｏｎｇｃｏｌｇｕｌ氏は以前話した。

　この進展にもかかわらず、詐欺師は増加し続けているとディレクターは付け加えた。

　メタが所有するＳＮＳプラットフォームであるフェイスブックとインスタグラムは被害者をだますための有害要因の温床になっている、とＦＴＣ（連邦取引委員会）の報告書は伝えている。報告書によれば、２１年に投資家はそういった暗号資産詐欺で７億ドル以上を損失した。

　オーストラリアのような国々もフェイスブックで著名人が関与する暗号資産詐欺を発表しているとしてメタを起訴した。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

This story originally appeared on cryptonews.com.