米ロビンフッド、ジャンプ・トレーディングとの提携を解消

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 米個人向け証券会社のロビンフッドは、マーケット・メーカーのジャンプ・トレーディングとの暗号資産(仮想通貨)関連の事業提携を解消したと報じられた。その理由は米国における規制環境にあるかもしれない。

 ロビンフッドは18年、暗号資産取引の提供開始を決定。しかし、大手取引所が新興の市場に対して懐疑的であったことから、そのためには助けが必要だった。

 そこで登場したのがシカゴに拠点を置くジャンプ・トレーディングだ。同社は少なくとも17年から暗号資産分野で活躍してきた。

 ブルームバーグによると、ロビンフッドの暗号資産進出を支援したのは、今や大手企業となったジャンプ・トレーディングだったという。

 そのため、両社の提携が終了したのは驚きである。特にロビンフッドは数十億の取引量を伴う暗号資産取引において、この種のマーケット・メーカーに依存しており、ジャンプ・トレーディングはその中でも最大手の企業である。

 コインデスクは、この件に詳しい人物の話として、両社は確かに取引を終了していると報じた。

 この人物は、米国の不安定で不明確な規制環境に原因があるかもしれないと指摘。

 ジャンプ・トレーディングのデジタル資産部門であるジャンプ・クリプトは、規制当局が取り締まりを強化する中、米国市場から離れ始めている。

 注目すべきは、ジャンプ・クリプトが19年以降、崩壊したテラ(LUNA)プロジェクトの重要な支援者であったということ。同社は23年、テラUSD(UST)ステーブルコインの救済計画について米検察当局から質問を受けている。

 しかし、それだけではないかもしれない。

 同情報筋はまた、少なくとも22年から両社の関係に変化があった可能性を示唆した。

 22年最終四半期以降、ロビンフッドが米SEC(証券取引委員会)に提出した公開書類には、ロビンフッドの注文フローを処理していたジャンプ・トレーディングの関連会社、Tai Mo Shanについての言及はなかった。

 しかし、財務報告書では、現在ロビンフッドの暗号資産フローを担当しているB2C2など、ジャンプ・トレーディングの競合他社について言及している。

 クリプトニュースは、ジャンプ・トレーディングとロビンフッドにコメントを求めている。

●取引量の減少

 23年6月、ロビンフッドは暗号資産取引が前年比で68%減少したと報告。

 同社の月次営業データ報告書によると、22年5月の暗号資産取引量は66億ドルであったのに対し、23年5月は21億ドル近くだったという。

 23年第2四半期の決算報告によると、暗号資産取引収益は3100万ドルで、前四半期の3800万ドルから18%減少した。

 それでも、同社は上場後初めての黒字を達成している。

 一方、最近報じられた通り、アーカム・インテリジェンスのデータによると、ロビンフッドは単一のウォレットで30億ドル以上のビットコイン(BTC)を保有しており、それぞれ64億ドルと43億ドルを保有する大手暗号資産取引所バイナンスとビットフィネックスに次ぐ第3位のビットコイン保有者であるという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/robinhood-ends-crypto-partnership-with-jump-trading-whats-going-on.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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