「暗号資産市場の流動性は8社の取引所に集中」と調査会社

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 暗号資産(仮想通貨)調査会社カイコの最近のレポートで、暗号資産取引の流動性は極めて集中しており、大手取引所8社が取引量の90%近くを取り扱っていることが明らかになった。

 カイコのレポートによると、これらの取引所の中で取引量の大部分を占めているのは、バイナンス、コインベース、OKX、フォビだという。

 長年にわたって取引量で世界最大の暗号資産取引所であるバイナンスは、23年の全世界の取引量の60%超、市場の厚みの30%超を占めている。

 カイコの研究者らによると、市場におけるこうした流動性の集中は、プラスとマイナス両方の影響をもたらす可能性がある。

 トレーダーにとっての流動性が高まり、市場全体での体験が改善する可能性がある一方で、FTXの破綻で実証されたように市場の混乱や障害点のリスクが高まる可能性がある、と研究者らは述べた。

●取引量の減少と流動性の集中

 取引量の減少はより大きな価格変動につながる可能性があるため、暗号資産アナリストらはこの流動性の集中に注目している。

 暗号資産の取引量は8月に23年の最低値を記録し、現物取引とデリバティブ取引を合わせて11.5%減の2兆900億ドルとなった。

 ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)承認の可能性を取り巻く盛り上がりなど、暗号資産業界のポジティブなニュースにもかかわらず、取引量は減少している。

●ボラティリティが戻りつつある暗号資産市場

 ブルームバーグはこの調査結果を報じた記事の中で、K33のアナリストであるアンダース・ヘルセス氏及びヴェトル・ルンデ氏の話として、夏の間は緩やかだったが、現在はボラティリティが市場に戻りつつあることを示す兆候があると伝えた。

 「ここ数週間の市場の急変は、ビットコインのボラティリティ環境の変化を示唆している。この夏のボラティリティは異例の低さで、価格は8月17日の下落から本格的に抜け出していないが、日々のボラティリティは増加しており、ボラティリティに飢えているデイトレーダーの参加が再び活発化している」と両氏は述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/liquidity-crypto-markets-highly-concentrated-among-eight-exchanges.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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