米下院金融サービス委員会、デジタルドルの発行を阻止する法案を審議

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 米下院金融サービス委員会は、デジタルドルの発行を規制することを目的とした立法措置を検討している。

 パトリック・マクヘンリー金融サービス委員長は最近、デジタルドルに関連する2つの重要法案のマークアップ・セッションを予定していることを明らかにした。

 マークアップ・セッションとは、法案が下院本会議に提出される前に、議員らが法案の詳細について議論する重要な段階であり、立法過程における重要な節目となる。

●デジタルドル防止法、FRBによるCBDC発行を制限するもの

 現在審議されている重要法案の1つは、デジタルドルパイロット防止法(H.R.3712)である。

 この法案は、アレックス・ムーニー下院議員が5月に提出したもので、FRB(連邦委準備制度理事会)が議会による事前承認なしにCBDCの実証実験プログラムを開始することを禁止するものである。

 FRBは最近、CBDCを発行する決定を下していないとしている一方で、承認法の枠組みの下でのみ発行を行うことができると示唆している。

 このような慎重な姿勢を取っているにも関わらず、サンフランシスコ連邦準備銀行がCBDCプロジェクトの技術専門家を積極的に募集しているなど、デジタルドルは依然として真剣に検討されているようだ。

 2つめの法案は、連邦準備法の改正案である。これは、FRBが特定の商品およびサービスを直接個人に提供することを禁止するものである。

 また、金融政策やその他不特定の目的でのCBDCの利用を禁止する条項も含まれている。

 改正案では、「FRBはCBDC、または他の名称やラベルで実質的に同様のデジタル資産を、金融機関やその他の仲介者を通じて間接的に個人に提供してはならない」としている。

●CBDC、大統領候補の間で議論の的となる

 デジタルドル導入の可能性は、米国内でさまざまな意見を生んでいる。特に、大統領候補のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏やロン・デサンティス氏は、金融上のプライバシーに関する不安を理由に、CBDCの設立に対する懸念を公に表明している。

 一方、CBDC支持者らは、グローバルな舞台での米ドルの地位を強化し、暗号資産(仮想通貨)の採用をさらに促進することができると主張している。

 現在、100カ国以上が何らかの形でCBDCプロジェクトに取り組んでいる。中国はすでに多くの都市でデジタル人民元の実証実験に成功している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/us-house-financial-services-committee-advances-bill-block-digital-dollar-launch.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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