外国人旅行者、中国のデジタル人民元アプリを利用可能に

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 中国の訪問者は現在、中央銀行の公式CBDC(中央銀行デジタル通貨)モバイル・アプリを通じて、海外のカードでデジタル人民元トークンを購入できる。

 一財に掲載された第一財経日報の報道によると、同行は自行のアプリを更新し、中国の訪問者が「アプリのマーケットプレイスからデジタル人民元アプリをダウンロード」できるようにしたという。

 このプラットフォームは、現在杭州で開催されているアジア競技大会に合わせて更新された。

 この大会は9月21日に開幕し、10月8日に閉幕する予定だ。

 中国政府は、CBDCの過去最大の国際的な紹介の場として、この大会を活かしたいと考えている。

 今回の動きは、デジタル人民元にとって初めての試みとなる。

 過去のイベントでも外国人訪問者にCBDCの利用が推奨されてきたが、モバイルCBDCウォレットの利用が許可されたのは今回が初めてだ。

 22年の冬季オリンピックでは、世界のアスリートやコーチがデジタル人民元の「ハードウォレット」(ウェアラブル・デバイスやスマートカード)の利用を推奨された。

●アジア競技大会:中国の中央銀行がCBDCを紹介

 この新サービスにより、世界からの訪問者がデジタル人民元ウォレットをオンラインで作成可能になる。この際、最低100人民元(記事執筆時点で約14ドル)を「チャージ」する必要がある。

 中国出国時にウォレットに残高がある場合は返金を要請でき、資金は自動的に銀行口座に返金される。

 また、ユーザーはいつでもウォレットを「キャンセル」できる。

 同コインを紹介するこれまでの取り組みとは異なり、外国人訪問者はデジタル人民元決済の利用を実際の店舗だけに限られない。

 その代わり、滴滴出行や京東商城、美団などのプラットフォームにおいて、オンラインで自由にこのコインを利用できるようになる。

 これは、ライドシェア・アプリ、民間・公共の交通機関、そしてオンラインでの食料品やその他の商品の購入への支払に利用可能なことを意味する。

 同行は、英語でのカスタマー・サービス・ヘルプラインやアプリ内のチャットベースの相談サービスも開設している。

 同行の浙江省支店は、アジア競技大会の「指定」ホテル121軒と病院55軒が現在、デジタル人民元決済に対応していると語った。

 主要スタジアム付近の30軒超の大型ショッピング・センターや、同地域の観光地約80カ所も、デジタル人民元決済に対応している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/foreign-travelers-can-now-use-chinas-digital-yuan-app.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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