欧州でクラーケンが存在感、EUの電子マネー・ライセンスを取得

kraken_175764494_s.jpg

 クラーケンが、EU(欧州連合)の電子マネー・ライセンスを取得した後、スペインとアイルランドで規制上の手続きを取り、欧州でのプレゼンス拡大に向けて動いている。

 26日の報道発表によると、同取引所は、スペイン銀行へのVASP(暗号資産(仮想通貨)サービス・プロバイダー)ライセンス登録に成功したことを受け、欧州での進捗を発表した。

 「本日の発表は、当社の欧州拡大戦略における新たな重要な節目である」

 このライセンスによって、同取引所はデジタル資産取引所及び保管ウォレットサービスを市民に提供できるようになる。この動きに先立ち、同社は既にイタリアとアイルランドでVASPライセンスを取得していた。

 クラーケンでグローバル事業担当バイス・プレジデントを務めるカーティス・ティン氏はこの発表についてコメントし、欧州への投資拡大を計画する中で、いずれの国々でも大手プレーヤーになることを望んでいると述べた。

 「私たちは、欧州には暗号資産の確固たる基盤があると考えている。欧州は、私たちが自信を持って成長できる先進的な規制を有している。アイルランド中央銀行とスペイン銀行による、業界の成長を規制する建設的なアプローチに感謝する。アイルランドとスペインの両国で、活気に満ちた現地のフィンテック業界の一員となれることが楽しみだ。私たちは、欧州への投資をさらに拡大し続けることを望んでいる」

●アイルランドのEMIライセンス、さらなる成長への進出

 アイルランドでは、同国の中央銀行によってクラーケンの子会社にEU電子マネー・ライセンスが発行された。このライセンスによって、現地銀行と提携して法定通貨サービスを拡大することが可能になるため、同社の金融サービスが強化されることになる。

 同取引所は現在、EU加盟国27カ国とその経済領域にアクセスできるEMI(電子マネー機関)として認定されている。

 発表によると、同社は、セキュリティを損なうことなくNFT(非代替性トークン)などのウェブ3の多様な分野へサービスを拡大することも強調している。

 またティン氏は、欧州の顧客に価値を提供する、24時間の顧客サービスを備えたユーロ・ペアに関する同取引所の地位を称賛した。

 「私たちは、今後数年間、欧州における暗号資産の普及を促進する活動を継続する中、欧州事業への投資に注力する」と同氏は付け加えた。

●複数の企業が欧州に注目

 ここ数カ月間で、好意的な市場、政策、そして規制当局を理由として、複数の企業が欧州拡大計画を発表している。

 欧州での最近の成功は、取引所、ステーブルコイン、その他のウェブ3サービスに関する枠組みを提供する画期的な暗号資産法である、MiCA(暗号資産市場規制法)の成立によるものだ。

 コインベースは22日、英国、香港、ブラジル、EUなどの明確なルールを備えた国々を対象としたグローバルな暗号資産拡大計画の発表に続き、スペインでの登録を完了した。

 同様の動きとして、リップルの共同創業者であるクリス・ラーセン氏は、英国の金融技術の発展を称賛し、シリコン・バレーによく似たハブだと評した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/kraken-expands-presence-in-europe-obtains-eu-e-money-license-to-offer-services-in-spain-and-ireland.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ