ブラジル中央銀行、暗号資産の採用増加で規則を強化

brasil_126682572_s.jpg

 ブラジルで暗号資産(仮想通貨)の採用が急増する中、ブラジル中央銀行が、暗号資産プラットフォームへの監視を強め、規則を強化すると明言した。

 ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は、27日に議会金融・課税委員会で発言し、23年1月から8月までの期間におけるブラジル国民による「暗号資産輸入」は前年同期比で44.2%増だったと述べた。

 この期間に、合計で約360億ブラジル・レアル(74億ドル)相当の暗号資産が国内に持ち込まれた、と同総裁は語った。

 「その多くが脱税や不法行為と関連していることが分かっている」とネト氏は述べ、ブラジルにおける暗号資産分野の監視は今後強化されると強調した。

●ステーブルコインの採用も増加

 ネト氏はスピーチの中で、ブラジルでは特にステーブルコインが普及していると指摘し、主に商品やサービスへの支払いに利用されていると述べた。

 これとは対照的に、ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)などの裏付けのない暗号資産は、主に投資や貯蓄の手段として利用されている。

●デジタル・レアル

 ブラジルの中央銀行は、同国における新興の暗号資産分野の規制で重要な役割を与えられている。

 同行は、いわゆる民間暗号資産市場の監督の他、ブラジル・レアルのデジタル版である独自のCBDC(中央銀行デジタル通貨)にも取り組んでいる。

 同行は6月、毎月のウェビナーを含む、CBDCの開始までのイベントの「ロードマップ」を公開した。

 これらのイベントは11月まで行われ、ブラジル中央銀行、フィンテック専門家、同行のパートナーらが、CBDCの開始や同行独自のデジタル・リアル試験の結果について議論する予定だ。

 ブラジルのCBDC試験は7月、このデジタル通貨のソースコードによって政府が自由に口座を凍結したり空にしたりできることを、あるブロックチェーン開発者が発見したことで話題になった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/brazils-central-bank-tightens-rules-as-crypto-adoption-rises.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ