大手マーケットメイカー、承認された際のブラックロックのビットコインETFへの流動性供給を協議

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 ブラックロックの現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)申請をSEC(米証券取引委員会)が承認すれば、世界の金融業界でも有数のマーケットメイカーらが流動性供給に参入する可能性がある。この件に近い人物の話としてコインデスクが10月31日に伝えた。

 この人物によると、ハドソン・リバー・トレーディング、ジェーン・ストリート、バーチュ・ファイナンシャルが、マーケット・メイキングの役割を担うことに関するブラックロックとの協議を支援しているという。

 ブラックロックは6月、現物ビットコインETFの設立を申請した。

 他の多数の大手資産運用会社もすぐに独自の申請で追随し、時価総額で見て世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインに対して機関投資家が新たに関心を持つとの楽観的な見方が広がり、当時のビットコイン市場のリスク選好度は高まった。

 大手マーケット・メイカーがビットコイン市場に参入しようとしているという事実は、取引環境の大きな変化を示している可能性がある。

 暗号資産取引データ会社のカイコは、ビットコインの流動性状況は過去1年間悪化し続けていると報告しており、ブルームバーグは5月に、米国の大手暗号資産取引所に関する規制の不確実性を背景に、ジェーン・ストリートやジャンプ・クリプトといった企業がマーケット・メイキング活動を縮小したと報じている。

 流動性状況の悪化は、より小規模な売買注文がビットコイン価格により大きな影響を与え得ることを意味し、ボラティリティの上昇につながる可能性がある。

 流動性悪化は不健全な市場の兆候でもあり、23年後半までのビットコインがそうであったように、その資産が大きく低迷している際に生じることが多い。

●機関での採用が追い風となり、ビットコイン価格を継続的にサポート

 ウォール街の大手企業が多数の現物ビットコインETFの申請を6月に提出して以来、米国の機関での採用に関する言説はビットコインにとって大きな追い風になっており、短期的な下落は買われ続けている。

 実際、デジタル資産会社グレイスケールによるGBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)の現物ETFへの転換申請をSECが却下したことを巡る訴訟で、敗訴したSECが上告しなかったことで、ビットコインは最近1BTC=3万ドル半ばで23年の最高値を更新した。

 今後数カ月間でグレイスケールの申請を含む多数の現物ビットコインETF申請を承認しようとしているのに、なぜグレイスケールと争い続けるのか、とSEC側は考えている可能性が高い。

 そのため、市場参加者は、近日中に米国で現物ビットコインETFが承認される可能性は極めて高いと自信を持っており、JPモルガンは最近、早ければ1月にも多数の申請が承認されると予想している。

 実際、ビットコイン市場は機関参入の新時代に突入しようとしているようで、大手資産運用会社は自社の現物ビットコインETFが間もなく開始するとみている可能性が高く、マーケット・メイカーが相次いで参入する可能性も高い。

 少なくとも、今のところ価格リスクは明確に上昇に傾いており、ビットコインの下落は積極的に買われると予想される。

 暗号資産金融サービスのプラットフォームであるマトリックスポートは最近、米国で現物ETFが承認されればビットコインは最低でも4万2000ドルに達すると予想した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/major-market-makers-in-talks-to-provide-liquidity-to-blackrocks-bitcoin-etf-if-approved-heres-why-that-matters-for-the-btc-price.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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