JPモルガン、JPMコインでプログラム可能な支払機能を導入

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 JPモルガンは、ブロックチェーンを活用した同社の決済システム「JPMコイン」の機関投資家ユーザー向けにプログラム可能な支払い機能を導入した。

 この発表は10日のプレスリリースで行われた。同社はその中で、顧客が新機能を利用してさまざまな金融業務の支払いをプログラムする方法について詳しく説明している。

 顧客はこの決済機能を使って、支払いが遅延した場合に銀行口座に資金が送金されるようにしたり、マージンコール(証拠金請求)などの支払いを実行したりするルールを設定することができる。

 現在一般に利用できるこの新機能は、リアルタイムで自動化され、カスタマイズ可能な支払い業務への道を開くもので、取引処理機能に革命をもたらすことになるだろう。

 デジタル通貨とトークン化法定通貨が著しい成長を遂げている今、この動きは特に注目すべきものである。

 JPモルガン子会社のOnyxで通貨システム部門責任者を務めるナヴィーン・マレラ氏は、デジタル資産の持続可能性を推進する重要な要素として、プログラマビリティの重要性を強調している。

 同氏は、この新機能によってJPMコインユーザーは事前に設定されたルールに基づき取引を自動化し、手作業によるチェックの必要性を回避できるようになると説明した。

 この機能は、取引プロセスを迅速化し、週末や休日に発生し得る休止期間に対して持続可能なソリューションを提供する。

 JPモルガンとドイツの有名ハイテク企業であるシーメンスAGは、21年にプログラム可能な支払い機能の実験を開始した。

 しかし、最近のザ・ブロックの報道によると、シーメンスAGは潜在的な取引に関する課題に対処するため、6日に最初の支払いを完了したという。

 フェデックスやカーギルなど他の有名企業も、今後数週間のうちにこの新たな支払いソリューションを導入する見込みだ。

●ブロックチェーン、伝統的金融セクターに普及

 JPモルガンのプログラム可能な支払い機能の導入は、HSBC、ユーロクリア、ゴールドマンサックスなどの大手金融機関でみられる業界全体のトレンドと一致するものである。

 これらの金融機関は、伝統的な金融にブロックチェーン技術を積極的に取り入れ、業界のイノベーションを牽引している。

 その顕著な例が、HSBCが最近、取引にブロックチェーン技術を導入したことである。同社は、スイスのデジタル資産企業Metacoと共同でプラットフォームを立ち上げる計画を発表した。

 このプラットフォームにより、機関投資家は暗号資産(仮想通貨)でない資産を表すブロックチェーン基盤のトークンを保有できるようになる。

 HSBCはまた、金取引にもブロックチェーンプラットフォームを導入している。このプラットフォームは、DLT(分散型台帳技術)を活用し、ロンドンの金庫に保管されている現物の金の所有権をトークン化することができる。

 このプラットフォームでは、特定の金の延べ棒を表すデジタルトークンが作られる。これらデジタルトークンは、HSBCのプラットフォームを通じてシームレスに取引することができ、投資家が現物の金の売買するための、より効率的で透明性の高い方法を提供している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/jpmorgan-launches-live-programmable-payments-with-jpm-coin-siemens-fedex-become-early-adopters.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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