英財務大臣、デジタル資産法のためのサンドボックス構想を発表
英国政府は、暗号資産(仮想通貨)技術やサービスを支援するテスト環境の構築を目的とした、DSS(デジタル証券サンドボックス)に関する新たな立法案を発表した。
ジェレミー・ハント英財務大臣は、先日発表した秋季予算案で、経済成長を強化するための110の施策についての詳細を発表。その中に、同国のデジタル資産法の強化に向けた重要な一歩として、DSSの導入が含まれていた。
同予算案によると、英国政府は「金融市場におけるデジタル資産の導入を促進する」ことができるDSSを導入するための法整備を進める方針だ。また、「23年に『金融市場インフラ・サンドボックス』を導入するための『エジンバラ改革』の発表を実現するにあたり、DSS導入に向けた行政委任立法を制定する」とした。
この行政委任立法は、国会がDSSを正式かつ恒久的に導入する前に政府によって制定される。DSS計画は24年の第1四半期に開始される予定だ。
●英国、イノベーションと規制を重視
英国政府は7月、イングランド銀行およびFCA(金融行動監視機構)が運営するイニシアチブであるDSSの導入案に関する協議書を公開。DSSは、FSMA(金融サービス・市場法)のもと政府に与えられた権限に基づき導入された、最初のFMI(金融市場インフラ)サンドボックスである。
その後、DSSは業界から協議書に対する意見を受けた。政府はまた、集められた意見をまとめた回答書も公開している。回答書によると、「規制の成果を妥協することなく、イノベーションの促進に重点を置くことを評価する意見が多かった」という。
しかし、DSSにはまだ課題が残る。「裏付けのない暗号資産について、政府はDSSの除外方針を適用する予定だ」と回答書にはある。その理由として、「現在、サンドボックスで修正可能な暗号資産に関する制度が確立されていないためだ」とした。
また、英国ポンド以外を裏付けとするデジタル資産をDSSに含めることも可能だ。しかし、今のところ「DSSにおける初期の活動では、英ポンド資産のみに重点を置く可能性が高い」という。イングランド銀行は最終的に、非英ポンド資産を含めるかどうかを決定することになるだろう。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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