暗号資産とAIの組み合わせ、詐欺師を引き付ける

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 暗号資産(仮想通貨)業界が進化し続ける中、AI(人工知能)ブームと暗号資産を組み合わせた新たな詐欺が生まれている。テゾス・ブロックチェーンの共同創業者であるキャスリーン・ブライトマン氏が警告した。

 同氏は26日のフォーチュンに意見記事を寄稿し、便乗する人々が一見無関係なこれらの分野を組み合わせて何も知らない投資家に付け込もうとする傾向が高まっていると警告した。

●AI関連暗号資産詐欺の3つの類型

 ブライトマン氏によると、この新たな傾向には3つの類型があるという。

 1つ目は、AIモデルやサービスへのアクセスに暗号資産トークンを使用するもので、AIと暗号資産の両者で「トークン」という用語が使われることを利用している。

 一部のAIサービスは暗号資産での支払いに対応しているが、多くの場合その繋がりは表面的なもので、起業家は他の方法で投資家を説得しようとする場合がある、と同氏は述べた。

 2つ目の類型は、「データは新たな石油である」という考えを再利用するものだ。このフレーズは、17年のICO(イニシャル・コイン・オファリング)ブームに由来するもので、現在はインターネット上のミームになっている。

 同氏によると、詐欺師は、「データ市場」を通じて個人データをAIトレーニング・モデルに提供することで報酬を得ると主張してトークンを販売する場合があるという。

 ブライトマン氏は記事の中でこの考えを否定し、個人データを収益化するのは「賢明ではない」と述べた。

 ブライトマン氏は3つ目として、「AI」や「GTP」(有名なチャットボットのチャットGTPに由来)を名称として明示的にブランド化し、これらの技術の盛り上がりを利用するトークンの出現を予想した。

●暗号資産とAIの融合にはほぼ意味なし

 ブライトマン氏は結論として、これまで確認されたAIと暗号資産を融合しようとする試みは、本当のAI開発者から見ると意味がないと強調した。

 同氏は、これらの「詰め込み」トークンに騙されないよう警告し、残念なことに暗号資産業界には何も知らない投資家を誘い込もうと疑わしいビジネスモデルを生み出す傾向があると述べた。

 「これには、個人にトークンを売りつけるために既存の暗号資産ビジネスをリブランディングすることも含まれる」と同氏は述べ、「国境を越えて人々を結びつける、検閲に強い価値の保存手段」を提供することが暗号資産の主たる価値であることを読者に再認識させた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/the-collision-of-ai-and-crypto-attracts-scammers-whats-going-on.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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