SEC、フィデリティの現物イーサリアムETF申請についての意見を公募

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 SEC(米証券取引委員会)が、フィデリティの現物イーサリアム(ETH)ETF(上場投資信託)について、一般からの意見を公募している。

●フィデリティの主張

 30日の告示によると、シーボーBZK取引所はフィデリティのイーサリアム・トラストの上場及び売買を目指している。「この規則変更案について関係者からの意見を公募する」ために、SECはこの告示を行った。

 この告示によると、現物イーサリアム・ファンドの欠如は「米国の投資家の資産を重大なリスクに晒している。それは、現物イーサリアムETP(上場投資商品)を通じた暗号資産(仮想通貨)へのエクスポージャーを求める投資家が、一般的によりリスクの高い手段で代替的なエクスポージャーを見つけることを余儀なくされているためだ」という。

 この文書はさらに、米国の個人投資家は「カウンターパーティ・リスク、法的不確実性、技術的リスク、現物イーサリアムへのアクセスに伴う複雑さ」に直面すること、あるいは「管理手数料が高く、プレミアムとディスカウントが変動する可能性がある」イーサリアム資産のOTC(店頭取引)を利用することを余儀なくされているとした。

●21日間の意見期間

 SECは特に、規則変更案に関する「文書でのデータ、見解、意見」を求めている。意見を出したい人々には、21日間の猶予がある。

 この告示には、ニューヨーク州の有限責任信託会社であるFDASがカストディアンとして選ばれたと記載されている。

 フィデリティは元々、多国籍投資会社のブラックロックが現物ETFであるアイシェアーズ・イーサリアム・トラストを申請した翌日の17日に、現物イーサリアムETFを申請していた。

●現物ETFを巡る競争

 このフィデリティの新たな挑戦に関するニュースの数カ月前には、ネオミ・ラオ連邦判事が、暗号資産運用会社グレイスケール・インベストメントによる現物ビットコイン(BTC)ETF申請を拒否したSECの判断を却下し、「同委員会は同様の商品に対する異なる取扱いについての説明を怠った」とした。

 これにより、ヴァンエック・ビットコイン・トラスト、インベスコ・ギャラリー・ビットコインETF、ワイズ・オリジン・ビットコイン・トラストなど、多数の申請者が現物ビットコインETFに挑戦した。

 現物イーサリアムETFも現物ビットコインETFも、承認されれば、暗号資産業界が米国のより大きな金融システムの主流になる機会を得る可能性がある。

 データ分析会社のクリプトクォントは10月、現物ビットコインETFの承認でビットコインの時価総額が9000億ドル増加し、1兆ドル超が暗号資産市場に投入されることになるとするデータを公表した。

 ブルームバーグのETFリサーチ・アナリストであるジェームズ・セイファート氏は30日、フィデリティの文書提出は同社の現物イーサリアムETF申請「手続きのステップの1つに過ぎない」とXにポストした。

 セイファート氏は、「今後数週間」が「最終的な締切」になる見込みだと結論付けた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sec-calls-for-comments-on-fidelitys-spot-ether-etf-application.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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