ブラックロック、SECの懸念を和らげるためビットコインETFモデルを修正(再掲)

mine_149972920_s.jpg

 ブラックロックの幹部らは、28日にSEC(証券取引委員会)と再び面談を行い、米国でのビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)申請について議論した。

 公開された会議メモによると、ブラックロックはETFモデルを修正し、ビットコインの償還手段をめぐる双方の理想的な構想について、SECとの妥協点を探る姿勢を示した。

 ブラックロックはプレゼンテーションで、「このモデルは、SECスタッフの『現物の受け渡し』についての懸念に対処しており、現物の受け渡しモデルが『現金の受け渡し』モデルよりも好ましくない場合における重要な側面を解決することができる」と述べた。

 20日に提案されたように、ブラックロックの「現物の受け渡し」償還モデルは、2つの異なるマーケットメーカー企業がETFの株式供給を調整し、それらを直接ビットコインに償還するという6つのプロセスから成るモデルである。この償還モデルでは、株価を常にファンドの基礎となるビットコイン価格に連動させることができる。

 SECはこのモデルについて、米国で登録されたブローカーディーラーが直接ビットコインを扱う必要があり、バランスシートへのリスクが懸念されるとし、ブラックロックやグレイスケール、アークなどの申請企業に対して異議を示している。

 SECは、「現金の受け渡し」モデルを提案している。このモデルはブローカーディーラーにとっては魅力的だが、ブラックロックにとっては手間がかかり、ファンドの効率性を損なうものである。

●ブラックロックの修正版償還モデル

 しかし、ブラックロックが提案する新たなモデルは、現物の受け渡しモデルを維持し、中間プロセスを1つだけ追加している。そのプロセスとは、マーケットメーカーのオフショア事業体が、ETF株式がビットコインに償還される前に、米国に拠点を置くブローカーディーラーに事前に支払うというものである。

 「そうすることで、ビットコインが背景にある状況で特定の現金受け渡しモデルよりも現物受け渡しモデルのほうが投資家に多くのメリットをもたらすことができる。具体的には、安価な取引コスト、市場操作へのより強い耐性、運用中のリスク軽減といったメリットがある」

 また、「現金受け渡しモデルに比べて、現物受け渡しモデルの実行方法はばらつきが非常に少ないため、エコシステム全体において簡潔さと調和が保たれる」とブラックロックは指摘した。

 17日、ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、十数のビットコインETF申請企業のうち2-3社がSECのガイダンスに従い現金受け渡しモデルを採用していると述べた。

 バルチュナス氏は以前の予想を維持し、ETFが1月10日までに承認される可能性は90%であると考えている。同日はアークによる申請の承認判断期限となっている。

 同様にETFを申請しているハッシュデックスも、27日にSECと面談を行っている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/blackrock-revises-bitcoin-etf-model-to-appease-sec-concerns.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ