バーゼル委、ステーブルコインを暗号資産より低リスクに分類する案を提示(再掲)

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 BCBS(バーゼル銀行監督委員会)は、ステーブルコインをビットコイン(BTC)やその他の裏付けのない暗号資産(仮想通貨)より低リスクな資産と位置付ける規則強化を望んでいる。

 国際的な基準設定機関であるBCBSは、最近の諮問書の中で、信用満期、流動性、資産準備などの分野を主な対象として、銀行による暗号資産へのエクスポージャーの指針となる11項目の規則を提案した。

 この文書によると、同委員会は、銀行がエクスポージャーを持つステーブルコインの計上要件を変更し、暗号資産を把握するための基準の技術的改正を推進しようとしている。

 全ての関係者は、24年3月28日までにウェブサイトを通じてこの改正案への意見を求められており、機密事項に指定しない限り全ての意見は公開される予定だ。

●ステーブルコインのガイドライン改正

 全ての資産の完全な裏付けを保証することで投資家を保護するため、複数の規制当局が長年にわたって準備資産の構成を推進してきた。新たな提案には、償還リスク試験や高ストレス時の追加的保護手段が含まれる。

 準備資産の満期が強調されていることが、大きな変更点だ。これは、ユーザーによって大量の資産引き出しが求められる危機時においては長期資産よりも短期資産のほうが低リスクなためだ。満期比率をより短くするため、銀行は、個々の準備資産の満期と資産プールの平均に制限を課す必要がある。

 「償還をカバーするために使われる準備資産は様々なリスクをもたらす可能性があり、要求に応じた償還が行われることへの保有者の期待に対するステーブルコイン発行者の能力に疑問を投げかけている」

 長期資産である場合や短期資産が限られている場合は、下落をカバーし損失を避けるために、準備資産の過大な担保が必要となる。

 また、準備資産は、ステーブルコイン発行者が適格な範囲での中央銀行の準備金や、高品質な市場性のある中央銀行の証券のように、高品質な商品に投資される必要がある。

●規制当局、流動性を強調

 さらに、この案によると、将来の損失を防ぎ価格の安定性を確保するために、ステーブルコイン発行者はよりボラティリティの低い資産に向かうべきだという。

 その他の要件は、活発で大規模な市場などだ。これは、準備資産はより大規模で十分な流動性を備えた市場で取引されるべきだという趣旨である。ステーブルコイン発行者は、信用リスク、市場リスク、集中リスクを監視するためのリスク管理体制を有することが求められている。

 一部の地域の規制当局が推進しているように、当局がリスク要因や適切な分析を評価するための開示要件も求められている。

 「基準では、準備資産を少なくとも年に1度独立した外部監査の対象とし、開示された準備金と一致し義務を果たしているかを確認することも求められている。これらの要件は強化され、開示された準備資産が独立の第三者機関に少なくとも半年に1度検証されることが求められることになる」

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/basel-banking-committee-proposes-stricter-guidelines-to-classify-stablecoin-as-less-risky-than-unbacked-cryptocurrencies.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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