EU、暗号資産規定の更新を含む対ロシア制裁の詳細を公開

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 EU(欧州連合)が、18日に公開した新たなQ&Aの中で、暗号資産(仮想通貨)に関する規定を含む、新たな対ロシア制裁の詳細を明らかにした。

●禁止の実行と抜け道の閉鎖

 欧州委員会のサイトに掲載されたこのQ&Aによると、新たな制裁は「ロシアへの輸出入を追加で禁止し、制裁の回避に対抗し、抜け道を閉鎖し」ようとするものだ。

 この新たな制裁は特に、「ロシア国民やロシアに居住する自然人が、暗号資産ウォレット、アカウント、そしてカストディ・サービスを提供する法人、事業体、団体を所有又は管理すること、あるいはそれらの管理機関の役職に就くことを禁止することなどで、ロシア人及びロシア居住者へのそれらのサービスの提供禁止の回避を抑止」しようとしている。

 この新たな制裁には、厳しい暗号資産規定に加え、より厳格な資産凍結規制、エネルギー対策の強化、より強力な回避対抗措置が盛り込まれている。

 この制裁ではさらに、ロシアによるウクライナ侵略戦争への支持を表明した軍事企業やその社員、ウクライナ人の子供へのロシアの「再教育」の責任者、占領されたウクライナの地域で行われた不正選挙の指揮者などを含む、140の主要な当事者や団体に属する資産の凍結も求められている。

●ロシアの戦争活動の最前線にある暗号資産

 この新たな対ロシア制裁は、ウラジーミル・プーチン氏による最初のウクライナ侵攻を受けて、22年2月以降にEUが行った制裁の第12弾となる。

 22年春には、ロシア人による欧州の暗号資産ウォレットへの支払に1万ユーロの上限が課された。

 しかし、EUは22年秋、ロシアの戦争活動を抑えるために全ての暗号資産ウォレット、アカウント、カストディ・サービスを禁止することで、全暗号資産ウォレットへの禁止を強化した。

●「EUはウクライナ及びその国民にしっかりと寄り添う」

 「ロシアによるウクライナ侵攻は最近起こったものだが、東欧諸国への攻撃的戦略に対する国際的制裁がロシアに科されたのはこれが初めてではない。

 EUは14年、同地域を不安定化させたとしてロシアに制裁を科した。

 EUは最近の報道発表で、「EUはウクライナ及びその国民にしっかりと寄り添い、ウクライナの経済、社会、軍隊、そして将来の再建を強く支援する。EUの制裁は、ロシアによるウクライナへの不当な軍事侵略に対するEUの対応の中核であり、ロシアの軍事・技術力を低下させ、同国を先進国のグローバル市場の大部分から切り離し、ロシア政府から戦争の資金源となる収入を奪い、ロシア経済にさらに高いコストを課すものだ」と述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/eu-reveals-details-of-russian-sanctions-package-in-new-qa-includes-updated-crypto-provisions.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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