米FINRA、年次報告書で暗号資産関連のコンプライアンスリスクを強調

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 米国の自主規制団体であるFINRA(金融業規制機構)は、9日に発表した年次監督報告書の中で、企業に向けた暗号資産(仮想通貨)関連項目を追加した。

 FINRAは、増加する暗号資産関連のコンプライアンスリスクにさらなる注意を払うよう企業に呼びかけた。さらに、暗号資産が関与する活動に対するデューデリジェンスを強化するよう促した。

 「暗号資産関連の活動に従事しようとしている会員企業は、関連する規制およびコンプライアンスの課題とリスクを特定し、対処しなければならない」

 FINRAは米SEC(証券取引委員会)の規制下で活動し、証券ブローカー業務を行うすべての企業に加盟を義務付けている。また、暗号資産証券業務がSECの定めるすべての規定を満たしているかを確認するため、FINRAによる評価を受けるよう会員企業に指示している。

 「FINRAはまた、自社および関連会社の暗号資産領域での活動に関連するアンケートに回答するよう会員企業に求めている」と報告書は述べた。

 FINRAは会員企業の調査において、偽ウェブサイト、インサイダーの脅威、ランサムウェアなど、さまざまなサイバーセキュリティの傾向についても言及している。

 その中で、詐欺者らはパンプ・アンド・ダンプのような市場操作スキームを使うことで、「暗号資産やブロックチェーン技術に対する投資家の関心を利用している」と指摘した。

 さらに、90ページにわたる報告書によると、FINRAは幅広い暗号資産関連活動に従事している関係者を特定した。これには、自己勘定売買、暗号資産投資ファンドの運用、暗号資産マイニング事業への関与などが含まれるとした。

 FINRAの見解は、暗号資産と暗号資産業界全体に対する監視を強化するためにSECが取った最近の行動に一致するものである。今後、新たな脅威、そして既存の脅威に対抗するため、厳格な法律が制定される可能性があるのかもしれない。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/finras-2024-report-highlights-emergence-of-crypto-related-compliance-risks.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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