トランプ氏、「ＣＢＤＣの発行を絶対に許可しない」と宣言

2024/01/19 11:33 cryptonews

　ドナルド・トランプ前大統領は、これまで暗号資産（仮想通貨）やＣＢＤＣ（中央銀行デジタル通貨）の価値を否定してきた。２４年の共和党最有力候補であるトランプ氏は、「政府の暴政から米国国民を守るため」、ＣＢＤＣの発行に反対すると再び宣言した。

　トランプ氏はニューハンプシャー州ポーツマスで行われた演説で、ＣＢＤＣは「自由に対する危険な脅威」だと指摘した。最近選挙戦から離脱した暗号資産支持派のビベック・ラマスワミ氏も同席し、トランプ氏への支持を正式に表明した。

　トランプ氏は、デジタルドルが米国で発行されるのを阻止すると宣言。「そのような通貨によって連邦政府は国民のお金を絶対的支配下に置くことになる。政府は国民のお金を奪うことができ、国民はそれがなくなったことさえ気づかない」と述べた。

　トランプ氏は過去に、ビットコイン（ＢＴＣ）などの暗号資産を批判してきた。１９年７月、同氏は「ビットコインやその他の暗号資産のファンではない。それらはお金ではなく、その価値は非常に不安定で、裏付けもない」と主張。これらの資産クラスは、麻薬取引のような「不法行為を助長する」可能性があると述べた。

　しかし、２３年１０月に出回った公式文書で、トランプ氏が２５万から５０万ドルの暗号資産を保有していることが明らかになった。また過去の開示文書で、同氏がその大半をイーサリアム（ＥＴＨ）で保有していることも分かった。

　さらに、トランプ氏は退任後、３つのＮＦＴ（非代替性トークン）を発表している。同氏のＮＦＴへの需要は急増し、売上高はわずか数日間で６５０％増加した。

●ＣＢＤＣに反対すると宣言

　ＣＢＤＣは多くの政治家に良い印象を与えていない。フロリダ州のロン・デサンティス知事はＣＢＤＣに断固反対した。同氏は２３年５月、「もしＣＢＤＣが多くの人が信じているように、私たちの市民的自由を侵害するものであれば、私たちには待っている時間はない」と主張。ＦＲＢ（米連邦準備制度理事会）がＣＢＤＣを手に入れようとする前に阻止しなければならないと述べた。

　さらに、フロリダ州ブロックチェーン協会は、同州の反ＣＢＤＣ法案の起草に協力した。同法案は最近、同州議会で可決された。

　バンク・オブ・アメリカは１１月、ＣＢＤＣが世界中で拡大しているが、デジタルドルがすぐに発行される可能性は低いと指摘した。同行は、「ＦＲＢはＣＢＤＣの試験運用を続けているが、ＣＢＤＣに全力で取り組んでいない。行政府と議会の支援がなければ発行することはないだろう」との見方を示した。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

https://cryptonews.com/news/trumps-promise-i-will-never-allow-the-creation-of-a-cbdc.htm

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