1月のステーブルコイン市場の時価総額が1340億ドルに、11カ月ぶりの高水準
24年初頭にネットワーク活動が増加する中、ステーブルコインの時価総額が11カ月ぶりの高水準へと上昇した。
暗号資産(仮想通貨)分析会社のCCデータが行った最近の市場調査で、デジタル資産市場全体において市場シェア、取引量、機関投資家の流入が増加する中、ステーブルコイン市場の拡大が確認された。
ステーブルコインの時価総額は1月に2.45%増加し、23年2月以来の高水準である1340億ドルに達した。これは11カ月ぶりの高水準で、4カ月連続の上昇でもある。
23年12月のステーブルコイン取引量は27.6%増加して9950億ドルに達し、CEX(中央集権型取引所)で年間を通じて最も高い取引量となった。
●ETFへの楽観論が市場上昇を後押し
オンチェーンでは取引量が1月10日時点で既に5790億ドルに達しており、月末まで20日を残し、SEC(米証券取引委員会)による現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)承認もあったため、1月の取引量は23年12月を上回ると同レポートは予測している。
現物ビットコインETF承認までの数カ月間は、機関投資家がデジタル資産へのエクスポージャーを徐々に増やし続けたため、市場全体が上昇したのが特徴的だった。
ステーブルコインはそのバランスの取れた性質から、ビットコインや他のアルトコインのようなボラティリティの影響を受けず、一定の機関投資家にとって好ましいものになっていると以前から言われている。
ステーブルコインは、暗号資産市場への出入りにも使われており、機関投資家の意欲が回復する度に市場はその数値を増している。
ビットコインとアルトコインの動きによって、ステーブルコインの市場占有率は5カ月連続で減少した。
ステーブルコインの市場占有率は、23年12月の7.82%から7.78%に減少した。テザー(USDT)はステーブルコイン上位10通貨の中で70.8%の市場シェアを有し、取引量と時価総額でトップを維持している。
一方、ファーストデジタルUSD(FDUSD)は取引量でUSDコイン(USDC)を上回り、1月の市場シェアは前者が8.96%、後者が8.43%となった。
立ち上げ時に注目を集めたペイパルUSD(PYUSD)は11.2%成長し、1月には時価総額が2億6000万ドルとなり、初めて上位10通貨に入った。
●中央銀行がCBDC調査を拡大
このレポートでは、スペイン銀行によるCBDC(中央銀行デジタル通貨)試験選定、トルコによるフェーズ2試験、中国による初のCBDCマネーロンダリング摘発などの、CBDC関連の主な動向も取り上げられた。
「CBDCに関する1月の情報は比較的少なかった。主な動きとしては、東カリブ中央銀行と欧州中央銀行が、それぞれのCBDCであるDキャッシュとデジタル・ユーロのベンダーを募集した」
さらに、欧州中央銀行はデジタル・ユーロのオフライン取引の開発を強化し、インド準備銀行はCBDCを用いたより迅速で安価な国際決済を調査する予定だ。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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